Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

トレンドマイクロ、過去最高の四半期決算「インシデントなくとも利益増」


トレンドマイクロのマヘンドラ・ネギ代表取締役CFO
 トレンドマイクロは4日、2004年度における第4四半期と通期の連結決算を発表した。第4四半期の売上高は177億3,500万円(前年同期比32%増)、当期純利益は47億3,800万円(前年同期比31%増)。通期の売上高は620億4,900万円(前年比29%増)、当期純利益は158億7,500万円(前年比72%増)に達した。

 トレンドマイクロのマヘンドラ・ネギ代表取締役CFOは、「第4四半期の売上は四半期ベースでは過去最高額に達した」とコメント。「第4四半期にあたる10月から12月にかけては特に大きなインシデントは発生しなかったが、それでも利益が出るようになった」という。また、ネットワーク製品が四半期を通じて25%程度成長した。この成長率が継続すれば年間ベースで15億円規模の売上を達成できるとしている。

 2005年度第1四半期の業績は売上高で163億円(前年同期比20%増)、当期純利益で38億円(前年同期比21%増)を予想する。ただし、来期については「若干の不安を抱いている」という。「日本国内のマクロ経済は半年前より厳しくなりつつある。そうした状況も加味した現実的な予想」と述べ、「市場の成長率よりも高い成長率を目指す」とした。

 エバ・チェン代表取締役CEOは、「2004年は非常に好調な年になった」とコメント。「2004年にマイクロソフトのHotmailやCiscoのNACと連携することができた」とし、こうした準備を踏み台に2005年はさらなる飛躍を目指すという。

 また、マイクロソフトがセキュリティ対策ソフト業界に参入したことについては、「マイクロソフトでは、スパイウェア対策ソフトやウイルス駆除ツールをユーティリティソフトとして提供している。トレンドマイクロからすればセキュリティ対策ソフトはサービスとして提供するもので専門的なものだ」と解説。「トレンドマイクロは、新しい脅威に直面してもユーザーの業務を止めることなく対処できるという十分な経験とノウハウを持っている」と強調した。

 大三川彰彦執行役員日本代表は、携帯電話などの新しいセキュリティ分野について「Symbian OSやPocket PCについては、ヨーロッパですでにセキュリティ対策ソフトの無償ダウンロードを開始している」とコメント。「日本でも技術的には可能だが、ヨーロッパと異なりキャリア中心で動いているため、すぐに提供できるかどうかは未定だ」とした。


エバ・チェン代表取締役CEO 大三川彰彦執行役員日本代表

関連情報

URL
  トレンドマイクロ
  http://www.trendmicro.com/jp/

関連記事
MSN Hotmail、ウイルス対策としてトレンドマイクロの技術を採用(2004/12/21)
米CiscoとTrend Microが提携、ルータやスイッチにウイルス対策機能搭載(2004/06/09)


( 鷹木 創 )
2005/02/04 15:01

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.