急遽テレワーク導入!の顛末記

「Gmailがパンク!? バックアップしてThunderbirdで見られるようにしてみた」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(49)

3年後に訪れるであろうXデーに向けて

拠点間を移動しながら作業するテレワークでは、クラウドベースのGmailが便利

 仕事のメールをGmailで管理するようになって10カ月が過ぎた。以前は会社と自宅を行き来する中で、送信済みメールが2つのパソコンに分散してしまい、「どの案件が対応済みか?」が分からなくなることもあった。しかし、Gmailならどのパソコンから見ても、「開封済み/未読」のステータスが維持されているので、拠点間を移動した後もスムーズに仕事ができている。

 ……この記事を書いている時点で、東京・京都・沖縄でまん延防止重点措置が適用されてから4日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はGmail環境を見直すことにした。

【今回のハイライト】
10カ月で溜まったメールが3GB超え
いざという時のために、メールをバックアップ
バックアップしたメールをThunderbirdにインポート
【これまでの経緯】

緊急事態宣言が発令された2020年4月、筆者の勤めている会社では何の準備もないまま、在宅勤務を始めることになった。仕事の環境は「デスクトップPC+メール」が普通だったため、データを外付けHDDで持ち運んだり、LINEの個人アカウントを流用したりと大混乱。その後、補助金などでNASやノートPCを導入、徐々にテレワーク環境を整えていく……

【2020年4~8月末までの顛末はこちら】

4月12日(月): Gmailの容量が溢れる日まで、あと3年?

 Gmailに登録している会社アカウント宛に、取引先から大容量な添付ファイル付きのメールが届いた。内容を確認して、別の取引相手に転送しようとしたのだが、「25MBを超えているためメッセージを送信できませんでした」とのエラーメッセージが表示されてしまう。

 Gmailでは送信で25MB、受信で50MBまでの添付ファイルに対応している。会社のアカウントは特に添付ファイルの送受信に容量的な制限はないのだが、メーラーにGmailを利用すると、このルールが適用されるようだ。

Gmailの画面下にある「●GB/●GBを使用中」のリンクをクリックすると、ストレージの使用状況が確認できる

 とはいえ、50MB以上の添付ファイルがあるメールでも、会社のメールアドレスを使っていると、Gmailで受信できてしまう。ふと気になってストレージの使用状況を確認したところ、この10カ月で3GB以上の容量を使用していた。単純計算であと40か月、3年以上は使い続けられることになるが……。メールはビジネスにおける生命線。そう遠くない未来に使用限界が見えているのは、精神衛生上あまりよろしくない。

 Gmailを導入した当初は「その場しのぎ」という意識があったが、今後もテレワークが日常化する可能性は十分にある。早めに何らかの対策を考えておいた方が、いざという時に慌てずに済むだろう。

4月13日(火): ストレージが溢れる前に、古いメールを削除できる準備を

 “Gmailの容量が溢れる日”に備えて、現時点で受信しているメールをバックアップしておくことにした。これで、Xデーを迎えた時にも、過去のメールを削除することで、ストレージの空き容量が確保できるようになるだろう。

「Googleアカウント」の「データとカスタマイズ」で、「データのダウンロード」をクリックすると、上の画面が表示される

 Gmailで送受信したメールのエクスポートには、「Googleアカウント」にある、「Googleデータエクスポート」機能が利用できる。

 「追加するデータの選択」で「選択をすべて解除」をクリックし、一度すべてのチェックボックスをオフに。その後に「メール」のチェックボックスをオンにすると、「次のステップ」に進むことができる。

 この時、「メールのすべてのデータが含まれます」をクリックすると、特定のラベルやアーカイブ済みのメールを、エクスポートから除外することも可能だ。ただし、迷惑メールだけを除外することは不可能なので、エクスポートする必要がない場合には、Gmail上であらかじめ削除しておきたい。

ファイルのサイズに「50GB」など、バックアップ容量よりも大きなサイズを指定

 あとは、「ファイル形式、エクスポート回数、エクスポート先の選択」の設定を確認し、「エクスポートを作成」をクリックすれば、バックアップの操作は終了となる。「頻度」と「ファイル形式」はそのままでも良いが、容量は初期状態で「2GB」に設定されているので注意が必要だ。

 この初期設定は2GBを超えるファイルがZIP64形式で圧縮されるため、古いOSで開けなくなるのを防ぐためのもの。ただ、ファイルが分割されると後で面倒なので、Windows Vista以降を利用しているなら、エクスポートするデータより大きな容量に設定しておくと良いだろう。

 この後で表示された画面によると、エクスポートしたデータをダウンロードできるようになるまでは、数時間から数日かかることがあるという。準備が完了したらメールが送られてくるようなので、その着信が楽しみだ。

4月14日(水): バックアップしたメールをThunderbirdにインポート

 昨日、リクエストしておいたメールのエクスポートだが、1時間足らずで準備が完了したようで、ダウンロードリンク付きのメールがGoogleから届いた。期限が1週間に設定されているようなので、さっそくデータをダウンロード。Zip圧縮されたファイルを解凍すると、メールが「MBOX」形式で、フィルタなどの各種設定が「JSON」形式で保存されていた。

「ファイルをダウンロード」をクリックすると、ブラウザにエクスポートデータの一覧が表示されるので、「ダウンロード」をクリックする
無料で利用できる定番メーラー「Thunderbird」

 バックアップしたメールは必要な時に確認できるよう、メーラーにインポートしておきたい。今回は「Thunderbird」を利用することにした。起動したら何らかのメールアカウントを一つ設定して、すぐにアプリを終了。こうすることで、以下のディレクトリに「Profiles」フォルダが作成される。

 C:¥Users¥ユーザー名¥AppData¥Roaming¥Thunderbird¥Profiles

 ※隠しファイルがあるので、アクセスするにはエクスプローラーの「表示」タブで、「隠しファイル」のチェックをオンにしておく必要がある。

メールアカウントを登録しないと、「Mail」フォルダが作成されない

 あとは、「Profiles」フォルダ内を「●●●release」→「Mail」とたどって、「Local Folders」を表示。ここに先ほどダウンロードした「MBOX」形式のファイルをコピーすれば、インポート作業は終了だ。「Thunderbird」を起動すると、「ローカルフォルダ」にバックアップしたメールが一覧で表示される。

 3年以上前のメールが必要になるシーンは、あまり無いとは思うが……。いざという時に、バックアップをすぐ確認できる環境があるというのは心強い。今後もGmailのバックアップは定期的に行うことにしよう。

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※編集部より
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飛田九十九