技能五輪国際大会の金メダリスト、光ファイバ融着接続を実演


デモの様子

 「つくばフォーラム2009」では、スペシャルデモンストレーションとして、第40回技能五輪国際大会の金メダリストによる光ファイバの融着接続の実演が行われた。会場には多くの人が詰めかけ、“世界一”の技術に見入っていた。

 第40回技能五輪国際大会は、9月にカナダ・カルガリーで開催され、日本からは45人が出場し、6人が金メダルを獲得した。今回、実演を行った株式会社協和エクシオの野瀬茂紘氏は、情報ネットワーク施工職種の光ファイバ接続スピード/接続技術において1位となった。

 スペシャルデモンストレーションでは、光ファイバ同士を融着接続して1本にしていくところを見せた。光ファイバは1本のケーブル内に複数束ねられており、その1心1心をつなげていく。作業は淡々としたもので、説明員の解説とともにデモンストレーションが進められた。

 説明員によれば、「見た目は簡単そうだが、テープをカットし、細くデリケートな光ファイバを目視してスムーズにつないでいくのはかなり難しい」という。なお、単心光ファイバ融着接続機で1本つなぐためにかかる秒数は決まっているため、効率よく光ファイバをつないでいく必要があるとのことだ。

 このほかのデモンストレーションとして、NTTビルとユーザー宅をつなぐ光アクセス設備に関する一連の施工技術を「第5回光通信工事技能協議会」の最優秀選手3人が披露した。地下設備、架空設備、宅内設備のそれぞれを同時に進行。なお、宅内設備では、PCやゲーム機、IPテレビのインターネット接続まで行った。

細かい作業が淡々と続く会場に入りきらないほどの見物客デモ終了後、野瀬氏に質問する見物客

地下設備の施工デモ架空設備の施工デモ宅内設備の施工デモ

架空クロージャの内部宅内のルータ一体型ONUデモは1時間に及んだが、多くの人が見物していた


関連情報

(野津 誠)

2009/10/15 14:14