ニュース
経営者に向けた300ページのサイバーセキュリティ指南書、パロアルトが無償配布
2016年12月21日 06:00
パロアルトネットワークス株式会社が、経営者に向けたサイバーセキュリティ指南書「マネジメントのためのサイバーセキュリティ」を制作し、無償配布を開始した。300ページに及ぶ書籍となっており、同社のイベントなどで配布するほか、PDF版も用意しており、同社サイトで個人情報を入力することでダウンロードできる。
すでに米国版の「Navigating the Digital Age:the definitive cybersecurity guide for directors and officers」が昨年、米Palo Alto Networksとニューヨーク証券取引所の共著によって制作され、6万部以上が配布されているという。こうした反響を受けて今年は、Palo Alto各国法人のCSOがローカル版を制作することを決定。シンガポール版やオーストラリア版、そして今回の日本版が制作されたという。
日本版では、米国版からの一部コンテンツを収録するとともに、日本版独自のコンテンツを官民10名のセキュリティ専門家が執筆した。「サイバーセキュリティの現状」「企業経営のサイバーセキュリティ」「ベストプラクティス設計」「インシデントレスポンス」「サイバーリスクマネジメントにおける投資判断」「サイバーリスクと従業員教育」「サイバーセキュリティと法的側面」「重要インフラとサイバーセキュリティ強化」といった章立てで解説している。
都内で20日、同書の出版記念パーティーが開催されたが、これに先立って行われた記者説明会には、日本版制作の中心となったパロアルトネットワークス副会長の齋藤ウィリアム浩幸氏をはじめ、同社CSO(最高セキュリティ責任者)の松原実穗子氏、外部執筆者から株式会社サイバーディフェンス研究所専務理事/上級分析官の名和利男氏、日本電信電話株式会社特別参与(ヘッド、サイバーセキュリティ・インテグレーション)の横浜信一氏、日本経済団体連合会「サイバーセキュリティに関する懇談会」座長の梶浦敏範氏が出席。企業・組織におけるサイバーセキュリティ対策が、もはや技術者やIT担当者に任せておく事項ではなく、経営者が経営政略の一部として取り組むべき経営課題となっていることを繰り返し訴えた。