Adobe、RAW HDR撮影モードを追加した「Lightroom mobile」

　Adode Systemsは6日、Android/iOS版の「Lightroom mobile」アプリをアップデートし、新たにRAW HDR撮影モードを追加した。

　HDR撮影モードでは、3枚のRAW写真（.dng）をもとに、自動的に位置修正、合成、ゴースト除去、トーンマッピングといった合成処理を行い、よりダイナミックレンジの広い16bit浮動小数点のRAW画像を生成する。露光範囲は自動的に決定される。HDR画像生成アルゴリズムは、Adobe Camera RawとLightroomに組み込まれたHDR技術と同じもので、Adobeによれば同等の品質で処理されるとのこと。

　HDR撮影に対応するのは、iOSではDNG形式での撮影が可能なiPhone 6s/6s Plus/7/7 Plus/SE、またはiPad Pro 9.7など。Androidでは、Galaxy S7/S7 Edge、Google Pixel/Pixel XLのみが現時点でサポートされるが、今後対応デバイスは拡充される予定。

　Adobeでは、スマートフォンカメラアプリのHDR撮影について、一般的に2枚の画像しか使われないため、照明の状況などによって、すべての色調が再現できないことがあったとしている。また、デジタル一眼レフやミラーレスカメラでのHDR撮影について、複数の露出設定で撮影した画像をPCにコピーし、PhotoshopやAdobe Camera Raw、Lightroomなどのアプリで合成する必要があったとしている。

　新バージョンのiOS版ではこのほか、カメラで撮影したDNGや、Lightroom Webギャラリーなどから読み込んだRAW画像などの元画像の書き出し機能、ジェスチャーによる「評価とレビュー」機能も追加された。また、通知センターウィジェットからのカメラ起動も可能になった。Android版では、Creative Cloudユーザー向けの機能として、線や円形の部分編集が行える。