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“一人出版社”を5万円で開設できる新サービス、Amazon.co.jpで紙の書籍をPOD販売可能

インプレスR&Dのセルフパブリッシングサービス拡充

 “一人出版社”を開設できる新サービス「出版ブランド開設サービス」を、株式会社インプレスR&Dが23日に開始した。ユーザーが自分の独自ブランドを用いて、Amazon.co.jpでPOD(プリントオンデマンド)出版が行える。出版ブランド開設料は5万円(税別)。利用にあたっては、日本図書コード管理センターが発行したISBN(出版者記号)が必要となる。

 同サービスを通じて、ユーザーが紙の出版物を1冊からPOD方式で販売できる。対応する判型は、新書判・B6判・四六判・A5判・B5判・レター判・A4判の7種類。1冊あたりの費用は、Amazon.co.jpが定める印刷費(モノクロページ数×2.5円+カラーページ数×6.9円+180円)と、インプレスR&Dの販売手数料(販売価格の40%)。

 ユーザーは、これらの費用の合計を上回る価格であれば、自身がPOD販売する出版物の価格を1円単位で自由に設定可能。出版物が実際に売れた場合に、印刷費・販売手数料を差し引いた金額を受け取ることができる。例えば、モノクロ100ページの本に1000円の販売価格を設定した場合、印刷費430円と販売手数料400円を差し引いた170円がユーザーの受け取り額となる。

 インプレスR&Dでは、これと同様の印刷費・販売手数料体系で、Amazon.co.jpで誰でもPOD出版が行えるセルフパブリッシングサービス「著者向けPOD出版サービス」を昨年10月より提供している。「著者向けPOD出版サービス」は登録料無料で利用できる一方で、インプレスR&Dの出版ブランド「NextPublishing」で出版・販売されるかたちだった。

 新たに開始した「出版ブランド開設サービス」は、POD出版に関する基本サービスは「著者向けPOD出版サービス」と同じだが、Amazon.co.jpで販売する際にユーザー自身の出版ブランドを用いることができる。いわゆる一人出版社など、個人や団体等でISBNを取得し、これから出版活動を本格化する人を対象にしているという。

 また、「出版ブランド開設サービス」のユーザーは、Amazonが提供する広告掲載サービス「Amazonマーケティングサービス」も利用でき、キーワード広告またはターゲティング広告をAmazon内に掲載可能だ。