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書籍「よくわかる音楽著作権ビジネス」全文392ページをウェブで無料公開~リットーミュージック

JASRACって一体何をするところ? よく見かけるあの©表示って何? →身近な著作権問題をわかりやすく解説

 株式会社リットーミュージックは、書籍「よくわかる音楽著作権ビジネス」の最新改訂版となる「5th Edition」2冊を2月23日に発売する。価格(税別)は「基礎編」が3000円、「実践編」が3200円。このうち「基礎編」については、2月22日から2月28日までの期間限定で、全文をウェブで無料公開する。全392ページがウェブブラウザーのビューアー上で閲覧可能だ。

【追記 2018年3月2日 12:55】
リットーミュージックによる「基礎編」全文の無料公開期間は2月28日で終了しましたが、INTERNET Watchの連載コーナー「よくわかる音楽著作権ビジネス」において、「基礎編」「実践編」の中からいくつかのトピック(章)をピックアップし、その章の全文を掲載しています。ぜひ、ご覧ください。

※このほかのトピックについても「Web担当者フォーラム」で3月8日より毎週木曜日に連載していく予定です。あわせてご参照ください。

 「よくわかる音楽著作権ビジネス」は、東洋大学法学部教授で知的財産法・音楽ビジネス論が専門の安藤和宏氏による音楽著作権ビジネスの解説本。アーティストなど音楽業界関係者が知っておきたい著作権や契約についての知識をトピックごとにまとめている。

 1995年に初版が発行されて以降、改訂を重ねながら20年以上も発行されているロングセラーとなっており、今回の「5th Edition」は7年ぶりの改訂。現代の事情に合わせ、「基礎編」では「NexToneとJASRACはどう違うの?」「カラオケで歌唱する映像をアップすることは違法なの?」「サブスクリプション・サービスの印税計算方法は?」など6つのトピックを、「実践編」では「小説って、どんな契約をすればいいの?」「専属マネージメント契約のポイントは?」など4つのトピックを新たに書き下ろしたほか、読みやすさにこだわって全体をブラッシュアップしたという。

 このほか「基礎編」では、「JASRACって一体何をするところ?」「JASRACに入会すべきか、すべきでないか、それが問題だ」「よく見かけるあの©表示って何の意味なのかな?」などを含む計45のトピックと、「『 およげ!たいやきくん』逃がしたたい焼きは大きい!?」「『パックマン事件』ビデオゲームは映画扱い?」など11の著作権裏話を収録。

 「実践編」では、「著作権契約を終了するにはどうすればいいの?」「バンド名でもめるケースってどんなとき?」「元ネタがわからないようなサンプリングでも違法なの?」や、盗作裁判の事例、私的録音録画問題、海外の音楽著作権事情などを含む計38のトピックと、「ジョン・ケージ『4分33秒』」「YMO『Behind The Mask』は世紀の名曲」など13の「知って得する音楽業界ウラ話」を収録。また、巻末付録として収録している契約書フォーマットも今回の改訂で大幅に拡充した。

 いずれも、アーティストの「著作ケンゾウ」君を主人公としたマンガを各トピックの導入として掲載。ケンゾウ君が事務所と交わす契約内容(専属実演家契約)に困惑するシーンから始まり、その後、ケンゾウ君の曲にCMタイアップが付いたり(著作権譲渡など)、映画音楽の書き下ろし依頼(委嘱作品)、さらには音楽で成功したケンゾウ君が小説を書いたり(出版権の設定)、コンサートツアーに外国人シンガーを起用(コンサート出演契約)するまでに展開するストーリーの中で、アーティストが直面する身近な著作権問題を取り上げて解説していく構成となっている。