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ノートPC紛失時にさくらインターネットのLTE閉域網で安全に遠隔データ消去、情報漏えい対策の「TRUST DELETE prime with さくらのセキュアモバイルコネクト」

ワンビ株式会社の「TRUST DELETE prime」とさくらインターネット株式会社の「さくらのセキュアモバイルコネクト」がセットになった「TRUST DELETE prime with さくらのセキュアモバイルコネクト」

 さくらインターネット株式会社とワンビ株式会社は、ノートPCの盗難・紛失時に利用するための管理システムと同システムを運用するうえで必要な通信サービスがセットになった「TRUST DELETE prime with さくらのセキュアモバイルコネクト」を8月に提供する。

 同サービスでは、ノートPC紛失時のリモート操作・自律制御セキュリティ機能を備えたワンビの「TRUST DELETE prime」と、さくらインターネットが提供するIoT/M2M向けのSIMサービス「さくらのセキュアモバイルコネクト」を組み合わせたもの。1ライセンスあたりの年間サービス料金は1万530円(税別)を予定している。

 TRUST DELETE primeでは、スマートフォンからノートPCの位置情報の確認やロックができるほか、復元不可能な上書きによるフルワイプ方式により、OSを含むドライブ上の全データを遠隔から消去することができる。さくらのセキュアモバイルコネクトは、マルチキャリアに対応するとともに通信速度制限を設けていないのが特徴だ。

 今回提供される新サービスでは、TRUST DELETE primeの稼働に必要な管理サーバーとの定期通信にさくらのセキュアモバイルコネクトの閉域網を利用することで、従来のモバイル通信サービスを利用したTRUST DELETE primeよりも安全かつ低価格なサービスが実現できるという。LTE対応の端末に専用SIMを挿入することで利用できる。

ノートPCの社外持ち出し機会が増加、もしものときの情報漏えい対策も重要に

 NPO日本ネットワークセキュリティ協会の調査によれば、情報漏えいの原因として、不正アクセスのほか、端末の盗難、紛失・置き忘れ、不正な情報持ち出しなど、ヒューマンエラーによるものが挙げられている。同調査で確認されたインシデントは468件だったが、このうち1件あたりの平均想定損害賠償額は6億2811万円に上るとされている。

情報漏えいの原因は、ヒューマンエラーによるものが多い

 働き方改革関連法の施行や、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時の交通混雑緩和を目指す「2020TDM推進プロジェクト」によりテレワークの導入が推奨されているが、ノートPCを社外で利用する機会が増えると同時に、紛失・盗難による情報漏えいのリスクも大きくなる。

 ワンビとさくらインターネットはこれらの対策として、低価格で利用できるセキュリティサービスの提供を目指したという。両社は2020年度末までに3万ライセンスの販売を目標として掲げた。

(左から)ワンビ株式会社代表取締役社長の加藤貴氏、さくらインターネット株式会社代表取締役社長の田中邦裕氏