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京急電鉄ら、MaaS専用シェアオフィス「AND ON SHINAGAWA」を品川駅近くに開設

スタートアップのめぐりあい・サービス創出拠点に

「AND ON SHINAGAWA(アンドオン品川)」

 京浜急行電鉄株式会社など3社が、東京・品川駅近くにオープンイノベーション拠点「AND ON SHINAGAWA(アンドオン品川)」を7月にオープンした。会員制でワークスペースや打ち合わせスペースなどを提供する施設だが、一般的なシェアオフィスやコワーキングスペースと異なるのは、テーマ領域として“デジタル時代のモビリティ×ライフスタイル”に特化している点だ。“モビリティ変革”や“MaaS”およびその周辺領域を手掛けるスタートアップ企業などに利用してもらうことで、スタートアップ同士あるいは京急電鉄らパートナー企業との交流・連携を生み出し、新たな事業やサービスを共同で創出していくのが狙いだ。

 AND ON SHINAGAWAは、品川駅高輪口から徒歩6分ほどにある「高輪エンパイヤビル」(港区高輪3-24-18)の9階にあり、広さは182.56平米。専用デスク36席、共有デスク20席を配置しており、各席の利用料金(税込)は、専用デスクが月額4万円、共有デスクが月額2万円。24時間利用可能で、ロッカー、ポスト、複合機、Wi-Fiなども備える。共有スペースのテーブルなどを配置換えしてイベントスペースとしても利用できるほか、同ビルの10階には、近日中に会議室も完成する。会員の条件は、デジタル時代のモビリティ×ライフスタイルという領域に関連するスタートアップ企業や、大手企業における同領域の担当者であること。

エントランス側に配置された共有スペースは、イベントスペースとしても利用可能
専用デスクに割り当てられている奥のスペース。専用デスク席は島単位での貸し出しとなる
施設内に間仕切りはないが、“カギカッコ”をモチーフにしたオブジェと、床と天井、さらにテーブルのカラーリングによって、共有スペースと専用スペース、その中間のスペースの領域を緩やかに区切っているという
共有スペースのカウンター席からはトレインビューを堪能可能。品川駅の隣に開業予定の「高輪ゲートウェイ駅」も近い

 京急電鉄では従来より、スタートアップ企業との事業共創プログラム「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」を推進しており、現在はベンチャーキャピタルの株式会社サムライインキュベートと共同で同プログラムを展開している。AND ON SHINAGAWAは、この2社に加えて、スタートアップ/ベンチャー企業向けのオフィス移転事業を手がける株式会社ヒトカラメディアが共同で開設したものだ。

 7月11日現在、テーマ領域に関連する大手企業などで構成される「AND ONパートナー」には、大林組、日本航空、富士通、FASTGROW、MaaS Tech Japanの5社が参画している。AND ON SHINAGAWA会員のスタートアップ企業に対しては、こうしたパートナー企業とのコラボレーションなどを通して成長を支援するという。

 また、イベントスペースでは、テーマ領域に関連するスタートアップ企業のピッチイベントや、京急電鉄およびパートナー企業の経営課題などを題材としたワークショップ、サムライインキュベートによる短期集中型のオープンイノベーションプログラムなどの開催も予定している。

「AND ON SHINAGAWA」が入居する「高輪エンパイヤビル」のエントランスには、傘シェアリングサービスの「アイカサ」が設置されていた。実はこれも、KEIKYU ACCELERATOR PROGRAMの採択企業であるNature Innovation Groupと共同で実証実験を行っているものだ。AND ON SHINAGAWAのテーマ領域として掲げているように、京急電鉄では、鉄道事業者だからといって“モビリティ”にとどまるのではなく“ライフスタイル”の側面こそ重要視。このアイカサのように、人々の移動にともなうあらゆる体験を変えるサービスを共創していきたいという

 KEIKYU ACCELERATOR PROGRAMの一環として8月26日・27日に品川で開催するカンファレンスイベント「KEIKYU OPEN INNOVATION DAY」では、AND ON SHINAGAWAのキックオフとなるセッションも予定されており、AND ONパートナーの企業らが登壇し、未来のモビリティ×ライフスタイルのあり方について議論する。そのほか、KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM採択企業によるスタートアップピッチなども予定されている。一部のセッションは、AND ON SHINAGAWAのお披露目も兼ねて、実際に同拠点のイベントスペースで行われる。