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紙と赤ペンによる校正作業“赤入れ”の感覚をiPadで――レビューツール「Brushup」のiPadアプリが登場

 株式会社Brushupは、レビューツール「Brushup」のiPad専用アプリ「Brushup for iPad」をリリースした。出版社や印刷会社などの校正現場でのニーズを受けたもので、紙と赤ペンによる“赤入れ”のアナログな作業の感覚に近いかたちで、iPad上で校正作業を進めることができるという。

 Brushupは、画像や動画、PDFをはじめとしたドキュメント、音声など、さまざまな制作物をウェブブラウザーまたはアプリ上でプレビュー表示し、手直しなどが必要な箇所を指定してコメントができるレビューツールだ。2015年3月にサービスを開始し、5000社近い企業で導入されている。当初はゲームのクリエイティブやデジタル広告などの制作・管理ツールとして利用されることが多かったが、現在は一般企業、教育機関、出版社、印刷会社などと幅広い業種で活用されている。

 校正現場では、1)メールなどで受け取った原稿データを紙に印刷、2)紙に赤入れ、3)赤入れした紙をスキャン、4)スキャンしたデータをメール送信または郵送――といった工程を繰り返しているという。校正として本質的に必要な業務は、2)の紙に赤入れする工程のみであるにも関わらず、それ以外の作業に時間をとられるとともに、進ちょく状況を把握しづらいという課題があると指摘。iPadでのペンでの書き心地は紙に書き入れた場合と遜色ないとしており、Brushup for iPadを導入することで、校正業務の効率化に加え、紙資源の削減効果もあるとしている。

 「Brushupはリリースから5年が経過し、これまで、いかにITが苦手な人に使ってもらえるかを追求してきました。そこで気付いたのは、そのような人たちにITツールを使ってもらうには、使いやすいUIを追求するだけでなく、いかに現在行っているアナログ作業に寄り添うことが大事かということです。今回開発したiPadアプリが、根強い紙文化の人たちの働き方を変える一助になればと思っています。」(Brushup代表取締役の水谷好孝氏)