ニュース

WeWork、国内6都市・30拠点が利用できる「We Passport」提供開始、プライベートオフィスの契約者が対象

 WeWork Japan合同会社は、日本国内6都市・30拠点以上のワークスペースが利用できるプラン「We Passport」の提供を開始した。WeWorkにてプライベートオフィスを契約している個人や法人が対象。

 これまでも、WeWorkのプライベートオフィスを契約すると、ほかの拠点も利用することができたが、契約に応じて付与されるオプションサービスの利用権「クレジット」を消費していた。しかし、We Passportではこのクレジットを消費しなくてもほかの拠点が利用できる。

 We Passportでも、共有スペース、防音が施してある「電話ブース」、2~20人収容できる会議室、授乳室、ウェルネスルームが利用できる。また、インターネットの接続はもとより、各種ドリンク、コピー機、シュレッダー、清掃サービスなど、契約したプライベートオフィスと同様のサービスが用意されている。

 なお、We Passportで自由に使えるのは、プライベートオフィスを契約した拠点と、1日につきそのほかに1拠点。1日でそれ以上利用する場合は、クレジットが必要。また、プライベートオフィスを契約している拠点によって、クレジットを消費しないで使える拠点は異なる。

 We Passportの利用例として、50人程度のスタートアップ企業が挙げられている。例えば、在宅勤務の導入により既存のオフィスに空きができたため、プライベートオフィスは25人に縮小する一方で、50人分のWe Passportを契約することで、オフィスのスペースを最小限に抑えられる。

 また、200人程度の営業部は、サテライトオフィスの設置を検討した結果、2つの拠点に計100人分のプライベートオフィスと200人分のWe Passportを契約。各従業員は、得意先や自宅に近い拠点で仕事ができるようになり、移動時間の削減と生産性の向上が期待できるとしている。

 WeWorkでは、全従業員が同じオフィスで仕事をする「一拠点集中型」から、仕事や家庭環境によって働く場所が選択できる「多拠点分散型」になると考えている。これまでは、例えば住居が横浜で、WeWorkの拠点の1つである「リンクスクエア新宿」に入居する本社まで通勤していたとする。We Passportを使うと、普段は自宅から近いWeWorkの「オーシャンゲートみなとみらい」に通い、必要に応じて新宿まで通勤するということができるようになる。

 WeWorkの国内の拠点としては、7月には「ジアーガイル アオヤマ」(東京都港区北青山)と「Dタワー西新宿」(東京都新宿区西新宿)がオープンする予定だ。

 なお、WeWorkでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策として、会議室などの共用スペースにおける推奨利用人数の見直しや設備の消毒などの対策を行っているとしている。