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スクエニがミリオンアーサーで参入する「NFT」とは?ビットコインとは何が違うのか?

ブロックチェーンで「デジタルコンテンツを唯一無二」にできる、その可能性とは

シリーズの一つである「弱酸性ミリオンアーサー」

 スクウェア・エニックスが、ブロックチェーンを使って発行されるトークンの一種であるNFTを使ったデジタルシールを販売すると発表した

 この「NFT」、聞きなれない方もまだ多いと思うので、説明したい。

個々のトークンを識別できるのが「NFT」

 ブロックチェーンを使って発行されるトークンは主に2種類ある。「ユーティリティトークン(Utility Token)」と「NFT(Non-Fungible Token)」だ。

 ユーティリティトークンは識別子のないトークンで、ビットコインやイーサリアムなどが該当する。全てのビットコインは同じビットコインであり、トークンそのものには「誰が所有しているか」などの情報は含まれていない。

 一方のNFTには識別子がついており、そのトークンを世界で唯一無二のものとして存在させることができる。具体的には、イーサリアムブロックチェーンのERC-721という仕組みを活用することで、トークンに対して256ビットからなる識別子(deedIDという)を付与している。

 このdeedIDには、当該トークンの所有者情報が付与される仕組みになっているため、トークンの所有者をその都度明確にすることが可能だ。これまでのデジタルコンテンツは、良くも悪くもコピーや改ざんが容易にできていたため、それに伴う著作権侵害などの問題が発生していた。

NFTで「デジタルコンテンツの所有者」を明確にできる

 NFTであれば、デジタルコンテンツの所有者を明確にすることができるため、デジタル世界での活動をさらに一歩進める可能性を秘めている。この仕組みをゲームに活用したのが「ブロックチェーンゲーム」と総称されるものであり、今回のスクウェア・エニックスのデジタルシールにも活用された。

 NFTをゲームに活用する方法としては、例えばゲーム内のキャラクターやアイテムをNFTに紐づけることで、そのキャラクターやアイテムをゲーム内で唯一無二の存在とすることができる。全プレイヤーの中で誰一人同じキャラクターやアイテムを所有できる人はおらず、ゲームの運営会社による管理からも解放されるのだ。

NFTに紐づいたキャラクターやアイテムには金融資産としての価値が海外では活発な売買も

 そして、この性質上、NFTに紐付けられたゲームキャラクターやアイテムが金融資産としての価値を持つようになり、現在ではセカンダリー市場で活発に売買されるようになっている。つまり、ゲームをプレイすることでキャラクターを育て、育てたキャラクターを外部のマーケットプレイスで売却することにより金銭を得ることができるのだ。

 ブロックチェーンゲーム市場は、CryptoKittiesというゲームによって本格的に立ち上げられ、現在までに日本からも複数のタイトルが参入している。

 なお、ゲームにNFTを組み込む場合には賭博法に抵触する可能性がある点には注意が必要だ。先述の通り、NFTに紐づけられたゲームキャラクターやアイテムは外部のマーケットプレイスで売却することができるため、例えばガチャで獲得したNFT(キャラクターやアイテム)を外部で売却する場合、日本国内では賭博法に抵触する可能性が極めて高いと言える。

ゲーム以外でも幅広い可能性アートや音楽、トレーディングカード、ドメイン名、著作権、ライブチケット………

 NFTは、ブロックチェーンゲームによって具体的な活用例が見出されたものの、今となっては幅広い領域での活用が進められている。当然ながらゲームキャラクターやアイテムだけをNFTに紐づけることができるわけではないため、アートや音楽、トレーディングカード、ドメイン名、著作権、ライブチケットなどがNFTとして発行されてきた。

 特にデジタルアートをNFTに紐づけてオークションで販売するクリエイターが短期間で激増し、老舗オークションハウスChristie’s(クリスティーズ)で実施されたオークションでは、1枚のデジタルアートが6900万ドル(約75億円)で落札されるなどしている。