Appleがタブレット型端末「iPad」発表、電子書籍市場にも参入


iPad

 米Appleは27日、タブレット型端末「iPad」を発表した。3月より発売される予定だ。ノートPCよりもiPhoneに似ており、実際、iPhoneアプリ約14万本すべてがiPadで動作するという。

 通信機能の違いにより、Wi-FiモデルとWi-Fi+3Gモデルがある。まず3月に発売されるのはWi-Fiモデルで、米国での価格は16GBモデルが499ドル、32GBモデルが599ドル、64GBモデルが699ドル。一方、Wi-Fi+3Gモデルは4月に米国および一部の国々で発売され、16GBモデルが629ドル、32GBモデルが729ドル、64GBモデルが829ドルの予定。

 9.7インチLEDバックライト付きIPS液晶を使用。解像度は1024×768ドットで、iPhoneに似たマルチタッチディスプレイを採用している。本体サイズは242.8×189.7×13.4mm(高さ×幅×厚さ)、重量はWi-Fiモデルが680グラム、Wi-Fi+3Gモデルが730グラム。

 Wi-FiモデルはIEEE 802.11a/b/g/nとBluetooth 2.1+EDRを採用。3Gモデルはこれに加えて、UMTS/HSDPA、GSM/EDGEデータ通信機能を内蔵する。特に米国内ではAT&T社が、7.2MbpsのHSDPAネットワークを使用するプリペイドのデータ専用料金プランを提供する。3GモデルにはSIMカードスロットを内蔵する。

 プロセッサーには、Apple独自開発のシステムオンチップである「Apple A4」の1GHzを採用。モデルによって16GB、32GB、64GBのフラッシュメモリードライブを内蔵する。

 AppleがノートPC用に開発した電池技術により、連続10時間使用し続けることができるという。この電池寿命は、ディスプレイの明るさを半分にした状態で、Wi-Fiネットワークを通してWebブラウジングとメール受信をスリープさせずに繰り返し行った状態だとしている。

 加速度系と環境光センサーも内蔵し、iPodと同じように持ち方によって表示方向を変えられる。また、リサイクル可能なアルミ筐体や水銀を使用しないLEDバックライト、ヒ素を使用しないガラスなどによって環境にも配慮したとしている。

 iPadにはソフトウェアによって表示するキーボード機能が搭載されている。これは、横向きに持った場合にほぼノートPCのフルサイズキーボードに匹敵する大きさだとしている。さらに専用ドックコネクターも用意しており、これによって外部接続のフルサイズキーボードを接続することも可能だ。また、このコネクターによってWindowsやMacと接続し、iTunesライブラリーを同期するなどの作業も行える。

 そのほか、マイク、ヘッドホンジャック、スピーカーを内蔵する。ただしカメラやSDカードスロットは内蔵していない。写真などのデータを取り込むには、iPadカメラ接続キットを利用してUSBケーブルで接続するか、SDカードリーダーを接続する必要がある。


電子書籍リーダーソフト「iBooks」内蔵

 今回のAppleによる大きな発表の1つは、同社が電子書籍市場に参入することだ。そのため、iPadには電子書籍リーダーソフト「iBooks」を内蔵する。電子書籍ストア「iBookstore」にアクセスして書籍を購入・ダウンロードし、紙をめくるような操作で書籍を読むことができるという。書籍の中に音楽や動画を埋め込むことも可能だ。Appleによると、iBookstoreではメジャー/独立系のさまざまな出版社の書籍を取り扱い、iPad発売時点では米国限定で開始されるサービスとなる。

 さらにiTunes Storeで音楽、映画、テレビ番組の動画を購入・ダウンロードできる。動画はワイドスクリーンまたはフルスクリーンで再生可能だ。YouTubeは「YouTube App」を通して視聴でき、フルスクリーン再生も可能。

 また、附属アプリケーションとして、「Notes」「Calendar」「Contacts」「Maps」なども用意され、紙をめくるような操作感と、大画面ならではの一覧性に富んだユーザーインターフェイスで利用できる。

 Appleはまた、iPad用に「iWork for iPad」を開発した。プレゼンテーションソフトの「Keynote」、文書作成用の「Pages」、表計算ソフトの「Numbers」は、それぞれiPadで使用しやすいように開発されており、App Storeを通して各9.99ドルで提供する。

 AppleはiPadの発表に伴い、iPad用ソフトウェア開発キットを公開した。
iPad専用アプリケーションを開発する機能とシミュレーターが備わっている。この開発キットを使用すると、iPad、iPhone、iPod touchで動作するユニバーサルアプリケーションも開発できる。


関連情報


(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/1/28 11:58