米Google、すべてのプリンターをクラウドに接続する構想


 米Googleは15日、クラウドから印刷できるプリンターの構想を発表した。このプロジェクトは「Google Cloud Print」と呼ばれており、すべてのプリンターをクラウドに接続することを目指す。同社が発表予定の「Google Chrome OS」を搭載した端末から印刷できるようにするためのものだ。

 Cloud Printでは、Chrome OSから印刷しようとする場合、印刷データはいったんクラウドに送信され、そこからクラウドに接続されたプリンターにデータが送信され、最終的に印刷されるという流れになる。

 ハードウェアとOSのすべての組み合わせに対応するドライバーなどを開発したり、インストールする必要がなくなり、あらゆるデスクトップPC、ノートブックPC、ネットブック、携帯端末に至るまでが印刷機能を利用できるようになるとしている。


Google Codeにおいて「Google Cloud Print」のドキュメントなどを公開している

 Googleは、プリンターを2種類に分けている。1つは、まだ製品として存在していない“クラウド対応プリンター”だ。Googleではこのプリンターに必要なプロトコルなど標準規格をすべてオープンにし、その一部の公開を開始した。多くのメーカーや開発者、利用者に採用してもらいたい意向だ。

 さらに、もう1つのクラウド対応プリンター以外のプリンター、すなわち現在存在するすべてのプリンターをクラウドから利用できるようにするため、プロキシーソフトの開発を進めている。Googleでは現在、Windows版を開発中で、Mac版とLinux版の開発もそれに続くとしている。このプロキシーソフトによって、プリンターがPCを経由してクラウドに直接接続できるようになることを目指している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/4/19 12:06