IIJ、シンクライアントの設定を自動化した仮想デスクトップサービス


活用例

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は6月3日、仮想デスクトップソリューション「IIJ GIOリモートオフィス」を発表した。7月より提供する。

 クラウドサービス「IIJ GIO」の仮想サーバー上に仮想デスクトップ環境を構築する「IIJ GIO仮想デスクトップサービス」と、株式会社ネットケアが開発したシンクライアント自動設定ソリューション「REMO」を組み合わせたのが、今回のIIJ GIOリモートオフィス。

 特長は、サーバーや端末を月額サービスとして利用できる点。故障や経年劣化によるリプレースを意識せずに、毎月定額で安定した性能の端末を継続利用できるため、導入コストだけでなく仮想デスクトップの運用にかかわるTCOを削減できる。

 REMOのシンクライアント提供形態は、ネットブック型とUSB型の2種類。レンタル提供されるネットブック型シンクライアントか、USB型でシンクライアント化した既存のノートPCなどを利用して、IIJ GIO上の仮想デスクトップ環境へアクセスできる。

 端末がIIJ GIOにアクセスするためのネットワーク設定・VPN接続設定・Windowsログイン情報は、REMOの自動設定機能により、IIJ側の管理サーバーから自動適用。利用者は端末起動時にログインID・パスワードを入力するだけで仮想デスクトップにアクセスできる。

 設定情報は、端末の電源を切ると自動で削除。万が一端末を紛失した場合も、Webブラウザからの指示で、仮想デスクトップへのアクセスを停止できる。

 端末側の設定が一切不要で、故障時などに容易に端末を入れ替えられるため、地方拠点や店舗など多拠点に展開される企業に最適。仮想デスクトップ環境のセキュリティパッチ適用、OSのバージョンアップなどもクラウド上で一括して行えるため、PCの運用負荷を下げつつ、社内のセキュリティレベルを一定に保てる。

 価格は、100ユーザー分の仮想デスクトップ環境を構築する場合、月額9880円/月から。

 今後は、IIJ GIOのコンポーネントサービス群を組み合わせて、デスクトップ環境だけでなく社内のWindowsサーバー環境もクラウド上に展開可能にする方針。現状の社内環境とクラウドサービスを組み合わせたハイブリッド構成も提案していく。



関連情報

(川島 弘之)

2010/6/3 12:24