固定電話約59万回線、フレッツ光約17万回線が依然不通、16日現在の通信各社


 東日本大震災(東北太平洋沖地震)の影響で、通信サービスへの影響が現在も続いている。

 NTT東日本の発表では、16日午前7時現在、通信ビルの機能停止により宮城、岩手を中心に、加入電話58万9300回線、フレッツ光17万2900回線(うちひかり電話11万6600回線)、ISDN5万8700回線が利用できなくなっている。14日午後5時の発表からは、加入電話の不通が2万3300回線、ISDNの不通が7000回線増えており、フレッツ光の不通は4万3400回線減っている。

 NTT東日本では、無料の特設公衆電話を、福島県や宮城県など5県の178カ所に合計811台設置。東日本エリア全域(17都道県)では、既存の公衆電話も無料で利用できる。

 また、電話によるメッセージの録音・確認が可能な「災害用伝言ダイヤル(171)」には約254万3200件、ウェブから利用できる「災害用ブロードバンド伝言板(web171)」には約19万600件の利用がある(いずれも16日午前3時時点)。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の発表では、16日午前11時現在、企業向け電話サービス「ひかりライン(Arcstarダイレクト)」が、東北地方を中心に約500回線が利用できなくなっている。また、企業向けデータ通信サービスも、IP-VPNやe-VLANなどの約3000回線、INS-Pの約2100回線が東北地方の一部で利用できなくなっており、国際専用線についても約50回線が利用できなくなっている。

 KDDIの発表では、16日午前11時現在、固定電話、au one netなどのインターネットサービス、IP-VPN、WVS、Ether-VPNの各サービスが、一部地域や他の通信事業者回線の状況などにより利用できない場合がある。また、auひかりと光ダイレクトについては宮城県と福島県の一部地域、メタルプラスは岩手県、宮城県、福島県の一部地域でサービスが利用できなくなっている。

 ソフトバンクテレコムの発表では、16日午後2時現在、青森県、岩手県、宮城県、福島県の一部地域と、アジアの一部地域、北米・南米の一部地域で、通信不可またはつながりにくい状態が続いている。また、16日午前に、関東圏において通話が集中してかかりづらい状況となっていたが、午前11時30分の時点では通話の集中が緩和され、かかりづらい状況は解消されたとしている。


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(三柳 英樹)

2011/3/16 15:59