YouTube、字幕を自動的に同期できる機能を追加、被災地関連動画で活用を


 グーグル株式会社は24日、YouTubeの新機能「キャプション自動同期機能」をリリースしたと発表した。動画中で話されている内容の原稿があれば、テキストデータをアップロードするだけで自動的に音声と同期したキャプション(字幕)を作成できる。

 字幕と音声を同期させるにはこれまで、タイムコードを含むキャプションファイルをアップロードする必要があり、グーグルによると、字幕作成時に最も面倒な作業なのだという。今回の新機能では、タイムコードを入れていないテキストデータでも、音声認識技術により動画中の音声データとマッチングされ、キャプションファイルが生成される。

キャプション(字幕)のアップロード時、タイムコードを含むキャプションファイル形式に加え、テキストファイル形式も選択可能になった(YouTube Japan公式ブログより画像転載)

 これまで同機能は米国において英語でのみ提供されていたが、今回の東日本大震災のような緊急時にも役立つと考え、開発をスピードアップして新機能としてリリースしたという。グーグルは「ニュースや被災地の方への励ましメッセージ等を動画で届けようとお考えのパートナーの皆さん、ぜひキャプション自動同期機能をお試しください」と呼び掛けている。

 字幕を付けることで耳の不自由な人が内容をより理解できるようになるのに加え、「キャプションの翻訳」機能によって日本語字幕をさまざまな言語に機械翻訳できるため、海外の利用者が動画の内容をより理解できるようになるとしている。

 なお、キャプション自動同期機能が有効なのは、日本語での会話を含む動画で、発音がはっきりしている方が精度が向上するとしている。また、この機能で生成されたキャプションファイルをダウンロードし、タイムコードやテキストを編集することも可能だ。


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(永沢 茂)

2011/3/28 12:56