「都道府県型JPドメイン名」新設へ、2012年後半から登録受け付け開始


 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は26日、地域に根ざしたドメイン名空間として「都道府県型JPドメイン名」を新設すると発表した。「○○○.tokyo.jp」「○○○.osaka.jp」というように全国47都道府県の名称を含むもので、2012年後半から登録受け付けを開始する予定。

 都道府県型JPドメイン名では、ドメイン名の構造に全国47都道府県の名称を含むため、ウェブサイトやメールのアドレスから地域とのつながりを示すことが可能だと説明している。日本国内に住所を持つ個人・組織であれば、いくつでも登録が可能。例えば東京にある企業が、北海道向けのサービスを展開するなどの目的で、北海道の都道府県型JPドメイン名を取得することも可能だ。申請方法などの詳細は、2012年初めに発表する。

 地域に密着したJPドメイン名としては、市区町村名・都道府県名を利用した「地域型JPドメイン名」がすでに1993年より提供されてきた。これは、例えば「○○○.chiyoda.tokyo.jp」のように組織・個人が登録できる「一般地域型ドメイン名」と、「metro.tokyo.jp」「pref.osaka.jp」のように地方公共団体が登録できる「地方公共団体ドメイン名」がある。しかし、最近では「長くて使いにくい」「複数登録できない」といった不満があったという。こうした背景からJPRSの検討部会で議論した結果、都道府県型JPドメイン名を新設することを決定した。

 JPRSによると、新しい都道府県型JPドメイン名はこうした短所を改善。地域型JPドメイン名に比べて文字列が短くなるほか、1組織1ドメイン名の制限なく複数登録できる点が異なるとしている。

 なお、都道府県型JPドメイン名の新設に伴い、従来の地域型JPドメイン名の新規登録受け付けは2012年3月31日で終了する。ただし、登録済みの地域型JPドメイン名については引き続き利用可能だ。


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(永沢 茂)

2011/9/26 11:41