米Google、「Chrome上でスクエニなどのゲームがプレイ可能に」


 米Googleは9日、Google Chrome上のNative Client技術を使用して、スクウェア・エニックス等のゲームメーカーがゲーム移植に成功しつつあるとの報告を発表した。

 Googleによると、現在スクウェア・エニックス、Unity Technologies、Bungieの3社を含む先行ユーザー企業が移植の成果をGoogle主催イベントにて発表したとしている。また、Supergiant Games社も、これまでWindowsとXboxでしか動作しなかったロールプレイングゲーム「Bastion」をNative Clientに移植したという。これにより、ユーザーは使い慣れたウェブブラウザー上でゲームを楽しめることになる。

 Native Clientはプログラミング言語としてC、C++、C#に対応しており、これらの言語のコードベースがあれば、既存ソフトを容易に移植できるという。実際Spacetime Studios社は、ソースコードにして50万超行のマルチプレイヤーオンラインゲーム「Star Legends」を2週間以内に移植できたとしている。

 移植の容易さについは、コミュニティーの働きにより、さらに容易になりつつあるという。ミドルウェアが数多く移植されており、たとえばゲームエンジンとしてUnityやMoai、プログラミング言語環境のMonoやLua、オーディオミドルウェアのfmodとWwise、物理エンジンのBullet等が挙げられている。

 Googleは開発者を支援するため、新たにドキュメンテーションサイト「gonacl.com」を立ち上げた。「gonacl.com」には、数多くのチュートリアル、サンプル、動画、レファレンスドキュメント等が掲載されている。

 Googleは、既にChrome Web StoreにおいてNative Client使用アプリの配布を開始。開発者にとって魅力ある環境を整えようとしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/12/12 06:00