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サイバーエージェント、ペニオクを宣伝する芸能人ブログへの関与を否定

 インターネットオークション「ペニーオークション」をめぐり、手数料名目で現金をだまし取ったとして、京都府警は7日、詐欺容疑でオークションサイトの運営業者の男ら3人を逮捕した。

 ペニーオークションは、インターネットオークションの1種だが、運営業者が自ら、高額商品を1円や100円といった低価格からオークションに出品。高額商品が低価格で落札できるように見せかけて射幸心を煽り、実際には1円きざみで入札できることで入札回数を稼ぎ、入札手数料で収益を上げる仕組みとなっている。ボットに入札させることで、一般ユーザーはほとんど落札できないなど悪質な運営を行うサイトが多いとされ、出品者イコール運営者であることから不正があってもユーザーからは知ることができないなど多くの問題が以前から指摘されていた。

 そうしたオークションを一般ユーザーが知るきっかけのひとつが芸能人ブログだ。「ペニーオークションを使ってみたら、商品を安価に落札できた」といった内容の芸能人ブログは10以上ものエントリーがすでに確認されている。その多くが現在は削除されているが、これら宣伝とみられるブログ記事は、現在確認されている範囲では、すべてがアメーバブログ上の芸能人ブログとなっている。

 このため、編集部でサイバーエージェント広報部に確認したところ、「同様の問い合わせを多くいただいているが、サイバーエージェントでは一切関与していない」との回答を得た。広報担当者によれば、サイバーエージェントでは、商品などをブログで宣伝・広報する仲介は一般のブログユーザー向けに行なっているが、「アメーバから紹介を受けた商品であること」を明記することをはじめ、掲載時期や内容についてもルールを設けており、ペニーオークションや同種のサイトの宣伝活動には一切関わっていないという。

 また、芸能人ブログで書かれる内容についてアメーバブログ運営が関わることはないとしている。ブログサービス事業者はブログのプラットフォームを提供するものの、個々の内容には関与しないというスタンスだ。この点については、どのブログサービス事業者も同様と考えられる。

 芸能人ブログなどは影響力が大きいことから、今後もこうした形で悪用されることは十分考えられるが、こうした宣伝については、マルウェアなどのように自動的に排除することは難しい。ブログやTwitter、Facebookなどインターネット上での情報の信頼性について、学校や家庭などで個々の判断力を養う教育をしていく必要性は今後さらに高まりそうだ。

(工藤 ひろえ)