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キヤノンなど4社、モバイル印刷の標準規格構築団体「Mopria Alliance」発足

 キヤノン、HP、サムスン電子、ゼロックスの4社は24日、メンバー制による非営利団体「Mopria Alliance(モプリア・アライアンス)」を発足した。スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器とプリンターに印刷アプリケーションの標準規格を構築し、快適な印刷環境の実現を目指す。

 現在、モバイル機器からのワイヤレス印刷では、使用するプリンターにより指定のアプリケーションをダウンロードする必要がある。こうした状況の中、Mopria Allianceでは、モバイル、ソフトウエアおよびプリンターなどの業界をとりまとめ、すべてのモバイル機器から、場所を問わず、どのメーカーのプリンターでも簡単に印刷できる標準規格の構築を目的としている。

 Mopria Allianceでは注力分野として、以下の項目を挙げている。

・ユーザーが複数のドライバーをダウンロードする必要をなくすことで、メーカー間の隔たりを解消し、優れた操作性を提供する
・Mopriaブランドとそのロゴマークの訴求を目指すと同時に、ユーザーにモバイル機器からのワイヤレス印刷の使いやすさについての理解を促進する
・モバイル機器からワイヤレスで印刷するための標準規格の発展と導入を推し進める
・印刷アプリケーション開発者に開発にあたってのオープンな環境とツールを提供する

 Mopria Allianceは、モバイル印刷のテクノロジーを標準化することで、参加企業が従来までの基本的な印刷機能を確保しながら、モバイル機器とプリンター間におけるイノベーションと新機能の創出に開発リソースを集中できる環境を提供する。

 アライアンス発足時点では、Adobe、Papyrus、HP Live Photo、DipticがMopria標準規格の導入を表明。また、多くのソフトウェアデベロッパーがMopria標準規格を発表する予定としている。

(三柳 英樹)