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米Adobe、写真編集アプリ2種を公開、Photoshop先端技術をiPhoneで利用可能に

 米Adobeは22日、Photoshopの先端的アルゴリズムを搭載した単機能アプリ2種の無料公開を開始した。米国のApp Storeでは無料ダウンロード利用が可能だが、残念ながら日本のApp Storeでは利用できない。

 公開されたのは、Adobe Labsが開発した「Twixt」と「Fixel」というアプリ。

 Twixtは、画像の中の「物」を取り出し、背景と組み合わせて新しい写真を合成できる“ソーシャルミキシングアプリ”。写真の中から何かを切り出したい場合に、物体の境界線の指定を自動で行えるため、写真に写っている物を気軽に切り貼りし、ミキシングできる。

 Fixelは、写真の中で消したい物――例えば看板、電線、散らばっているゴミなどを簡単に消せる機能を提供する。消したいものが写っている部分を大ざっぱに選択し、ボタンをタップするだけで消去可能だとしている。

 いずれのアプリもiOS7以上に対応し、iPhone 5sまたはiPad mini(第2世代)など、プロセッサが高速な端末での利用が推奨されている。

 Adobe Labsは、米Adobeの実験的な取り組みを行うための部門。この部門ではAdobe社内で自ら“破壊的革新”することを目標としており、今回のアプリ公開もその試みの1つだ。いずれのアプリにも、Photoshopなどにすでに搭載されている先端的テクノロジーとアルゴリズムを利用。これらは専門家やクリエイターがすでに知っているものだとしても、一般人にも使ってもらうことで、さらに技術とアルゴリズムを改善していきたい考えだ。

 Adobe Labsでは、今後数カ月でさらに6、7種類のアプリを公開していく予定だとしている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)