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スマホのソーシャルゲーム市場規模、2013年は3591億円、2年前の10倍近く

 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は28日、家庭用ゲーム産業の年次報告書「2014CESAゲーム白書」を発刊した。価格は7560円(税込)。

「2014 CESAゲーム白書」表紙

家庭用ゲーム機の市場は縮小、スマホ向けソーシャルゲーム市場は拡大

 2013年における日本国内の家庭用ゲーム機(Wii/Wii U/ニンテンドー3DS/ニンテンドーDS/プレイステーション3/プレイステーション Vita/プレイステーション・ポータブル/Xbox 360)の市場規模は、ハードウェアが1558億円(2012年は1925億円)、ソフトウェアが2537億円(2012年は2932億円)。合計4095億円で、前年より762億円のマイナス。ハードウェアとソフトウェアを合わせた国内出荷額でのプラットフォーム別比率は、ニンテンドー3DSが46.7%、プレイステーション3が21.8%、プレイステーション・Vitaが11.6%と続く。

 スマートフォン向け「ソーシャルゲーム」の市場規模は3591億円となり、2011年の369億円の10倍近くに上る。一方、フィーチャーフォン向けは、2011年に2231億円だったのが、2013年は1613億円。なお、PC向けも合わせたソーシャルゲーム全体の市場規模は、2013年で5346億円であり、2011年の2669億円から倍増した。

家庭用ゲーム機のダウンロード販売額が100億円を突破

 家庭用ゲーム機での、ダウンロードゲームソフトウェアの販売本数は660万本、販売額は103億円に上った。ダウンロード+パッケージ版の合計販売本数5589万本の12%を占める。ダウンロード販売数は、携帯型ゲーム機では携帯型ゲーム機全体の15%(590万本)だが、据置型ゲーム機では据置型ゲーム機全体の4%(70万本)にとどまっている。

 ダウンロードゲームソフトウェアを1本以上購入したと答えた人の割合は、男性では15~19歳が同年代全体の32.5%と最も高く、次いで35~39歳の27.2%、10~14歳が22.4%と続く。女性では、20~24歳が28.3%、35~39歳が27.2%、40~44歳が24.7%となっている。

 このほかのトピックスとして、家庭用ゲーム機の全世界累計出荷で、Wiiが1億台を突破し、「ゲームボーイ」「プレイステーション」「プレイステーション2」「ニンテンドーDS」に続き、1億台を超えたハードウェアとしては5機種目となった。また、2013年の国内出荷数が100万本を超えたタイトルは、携帯型ゲーム機では、「ポケットモンスター X・Y」が434万本、「トモダチコレクション」が182万本、「ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち」が120万本と続いた。なお、据置型ゲーム機では、100万本を超えたタイトルはなかった。

ユーザーが最も継続的にプレイしているゲーム機はスマホとタブレット

 ゲーム機を「家庭用」「パソコン」「スマートフォン/タブレット」「フィーチャーフォン」「アーケード」の5カテゴリに分けて、3歳から79歳までの男女を対象にゲームプレイ経験を調査。2515人から有効回答を得た。「現在も継続的に(プレイ)している」と答えた人は、スマートフォン/タブレットで全体の23.0%、家庭用で12.6%、アーケードで11.3%となった。一方で「以前はよく(プレイ)していたが今はほとんどしない」と答えた人は、アーケードで全体の28.1%と一番多く、家庭用が20.7%、フィーチャーフォンが18.5%と続いた。なお、スマートフォン/タブレットは7.0%のみと最も少なかった。

(山川 晶之)