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ゼンリン、現実都市のリアルな3Dモデルデータ、ゲーム開発用に販売

秋葉原エリアはUnity向けに「Japanese Otaku City」として無償提供

 株式会社ゼンリンは9月2日より、国内主要都市の街並みを再現したリアルな「3D都市モデルデータ」をゲーム開発用に販売開始する。

 カーナビ向けにゼンリンが独自フォーマットで整備してきた3D地図データを、ゲーム開発環境「Unity」などで利用可能な汎用3Dフォーマット「FBX形式」に変換。ゲーム開発企業やシミュレーション関連企業に提供する。実際の街並みを基にデータ化しているため、自社で都市のデータを制作することなく、ゲームの中にリアルな街を再現できるとしている。

 ゼンリンの3D地図データは、専用の調査車両で取得した画像から独自技術によりデータ化したもので、政令指定都市の中心部について整備している。交差点付近のナビの際に、実際の風景に近い画像で誘導線を表示する画面に利用される。

 このカーナビ用の3D地図データには、建物や道路などあらゆる構造物について名称や検索用データなどの属性情報が付与されているのに対し、ゲーム用に変換した3D都市モデルデータには属性情報は付与されておらず、構造物の形状とテクスチャ画像のみが3D空間で再現されているという違いがある。今後、政令指定都市を中心とした国内21都市と、欧州・北米の海外50都市以上が3D都市モデルデータとして利用できるようになる予定。

「3D地図データ」専用の調査車両
カーナビでの「3D地図データ」利用例

秋葉原エリアはUnity向けに「Japanese Otaku City」として無償提供

 ゼンリンでは、3D都市モデルデータをUnityで活用してもらうための無償のアセットデータ「Japanese Otaku City」も近日中に「Unity アセットストア」で無償公開する。「クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンス(CC-BY)」での提供となり、これを利用したゲームの開発・販売が可能だ。

 Japanese Otaku Cityは、東京・秋葉原駅を中心とした約625m×625mのエリアが含まれており、ビルなどのほか高架や線路もリアルにモデルデータ化。ゲームの中にリアルな秋葉原の街を仮想空間として再現できるとしている。

 サンプルプロジェクトには、晴天、曇空、夜空、雨、風、ライト、影などのエフェクトをプリセット。また、共同制作した株式会社ポケット・クエリーズのキャラクター「クエリちゃん」のモーション付きオブジェクトデータと70種類のボイスも搭載。Fly Through機能でクエリちゃんを操作して街中を飛行したり、NavMesh AI Car機能で車の自動ルート走行、電車視点でのカメラ移動なども可能。

「Japanese Otaku City」の紹介ページでサンプル動画が公開されている

 ゼンリンでは、9月2日〜4日に開催されるゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2014」において、3D都市モデルデータを活用した各種デモゲームなどを展示する予定。また、9月18日〜21日に開催される展示会「東京ゲームショウ2014」では、3D都市モデルデータを活用したゲームをポケット・クエリーズが展示する予定。

(永沢 茂)