“香る”コンテンツが試せる、NTT Comが体験モニター募集


“香る”コンテンツの利用イメージ

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、インターネットを利用して香りを発生させる「香り通信」の仕組みを発展させ、“香る”コンテンツが楽しめるサービスを開発。トライアルのためのモニター募集を16日に開始した。コンテンツの監修は、占星術研究家の鏡リュウジ氏とアロマテラピストの佐々木薫氏が務める。

 これまでNTT Comは、「香り通信」を実用化するために、音楽や映像などのコンテンツに香りを組み合わせることで、リラックス・リフレッシュ効果などを検証してきた。2008年8月にはデジタルサイネージ(電子看板)と「香り通信」を融合させた「Spot Media with 香り通信~香るサイネージ」を商用化している。

 今回のサービスは個人ユーザーが対象。PC用のブラウザやデスクトップアプリケーションに「香り通信」を組み合わせ、コンテンツに連動したさまざまな香りを楽しめる仕組みを提供する。また、火や水を使わずに香りを調合できる新型の香り発生装置「i-Aroma」も開発した。

 「i-Aroma」は直径18cm、高さ15cm程度の半球状の装置。内部には6種類のアロマオイルがセットされており、これらが揮発することで装置上部の通気口から香りが漂う仕組み。香りの調合方法としては、USBケーブルで受信したPCの信号をもとに、各アロマオイルを指定の割合で揮発させている。

 “香る”コンテンツを利用するにはまず、PCに専用ソフトをインストールした上で、USBケーブルでi-Aromaを接続する。その後は、ユーザーが閲覧したコンテンツに応じて香りが調合される。i-Aromaに実装されたマイコン内のメモリには香りのレシピを記憶できるため、PCから外しても装置単体でお気に入りの香りを発生させることが可能だ。


インターネットで香りを届ける仕組み“香る”コンテンツ再生の仕組み

香り発生装置「i-Aroma」の概要「i-Aroma」のカバーを外したところ

 トライアルでは、占星術で用いられる「惑星時間」に連動して、星にまつわるメッセージとアロマを漂わせる「星時計のアロマメッセージ」(鏡リュウジ氏監修)と、生活時間にあわせて心と身体を元気にするというアロマを漂わせる「アロマテラピーハッピーアワー NIGHT & DAY」(佐々木薫氏監修)の2種類のコンテンツを用意する。

 モニターは6月16日から7月12日まで、専用サイトで募集。応募資格は国内在住の20歳以上、Windows Vista/XPのユーザーで、自宅にブロードバンド環境がある個人。各コンテンツごとに180人、合計360人を抽選で決定する。当選者にはi-Aromaとエッセンシャルオイル、専用ソフトを7月中旬から8月末まで無料貸与し、アンケートに協力してもらう。

 今回の取り組みについてNTT Comでは、「アロマテラピーになじみのない人でも、専門家が進めるアロマを手軽に楽しめることが特徴」と説明。30歳前後の働く独身女性をターゲットにし、早ければ年度内の商品化を目指すという。i-Aromaの販売予想価格は1~2万円としているが、コンテンツやエッセンシャルオイルとのセット販売も検討する。


「星時計のアロマメッセージ」の概要「アロマテラピーハッピーアワー NIGHT & DAY」の概要

鏡リュウジ氏佐々木薫氏

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(増田 覚)

2009/6/16 18:23