ニコニコ動画、企業がPR目的で動画を投稿することを原則自由に


 ニワンゴが運営する「ニコニコ動画(ββ)」は20日、企業の動画投稿について、今後の方針を明らかにした。従来の利用規約では、承諾を得ていない営利目的での利用を禁止していたが、それを緩和。企業による宣伝目的の動画投稿を解禁することになった。

 これは、企業が一般もしくはプレミアム会員として宣伝動画を投稿した場合に対応するもの。ニワンゴでは、「宣伝目的で企業が動画を投稿する事は、原則自由」とした。ただし、継続して利用する場合や、大量の動画を投稿する場合は、公式チャンネルの利用を推奨している。

 また、“ニコニコ動画公認”と誤解を与えるような表現を許可無く行うことは禁止する。加えて、CMやパッケージなどでニコニコ動画の名称を使用する場合は、別途相談してほしいとしている。このほか、「アフィリエイト目的など、おもしろくないと我々が判断した動画は別途禁止させていただくことがある」とのことだ。

 今回の件は、マーベラスエンターテイメントが発売するアドベンチャーゲーム「ディシプリン*帝国の誕生」のゲーム実況動画が発端という。ゲーム制作者がプレイ動画を投稿。それをニュースサイトが報じた際に記事中で「公認ゲーム実況動画」という表現が使われた。ニワンゴでは、ニコニコ動画公認だと誤解を与えるとし、マーベラスエンターテイメントへ連絡。それを受け、マーベラスエンターテイメント側で動画を削除した。ニワンゴは、「しかし、削除となった動画は、その時点で再生数もコメント数も非常に伸びており、結果としてユーザーの皆さんの楽しみを奪ってしまった」とし、今回の状況を受けて、運営方針を見直すかたちとなった。


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(野津 誠)

2009/8/21 18:31