米Genentech会長が、米Google取締役を辞任


 米Googleは12日、バイオ企業Genentechの会長であるArthur Levinson氏が、Googleの取締役を辞任したと発表した。同氏は2004年4月以来、Googleの取締役を務めていた。

 明確に発表されてはいないが、この辞任は米Googleと米Appleの取締役重複問題が原因と考えられる。Levinson氏は両社の取締役を務めていたからだ。Google CEOのEric Schmidt氏は、2009年8月にこのことが原因でAppleの取締役を辞任している。

 米国では、独占禁止法に基づき競合企業の取締役重複を禁じており、こうした問題のため、GoogleとAppleは米連邦取引委員会(FTC)の調査対象となっていた。

 Googleが、携帯OSのAndroid開発によって携帯電話市場に参入。また、Google Chrome OS開発表明によりOS分野にも参入。これによりAppleとの間で重要な競合製品が増えてきたからだ。

 Levinson氏がGoogleの取締役を辞任しても、Googleとの関係が完全に途切れたわけではない。同氏が会長を務めるGenentechは、Googleとともに遺伝子解析企業の米23andMeに投資している。この会社の共同創業者であるAnne Wojcicki氏は、Googleの共同創業者であるSergey Brin氏の妻である。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/10/13 11:54