楽天、「Edy」展開のビットワレットを連結子会社化


 楽天は、5日に開催した臨時取締役会で、電子マネー「Edy」を展開するビットワレット株式会社と資本提携に関する基本合意書を締結し、プリペイド型電子マネー事業に参入することを決議したと発表した。

 楽天とビットワレットは、2007年12月に共同マーケティング分野での業務提携契約で基本合意。Edy決済による買い物で「楽天スーパーポイント」を付与する、携帯電話用アプリケーション「楽天アプリ」の開発・導入などの取り組みを推進してきた。

 楽天では、電子マネー市場は堅実な成長を続けており、少額決済のキャッシュレス化の流れやポイントプログラムとの連携などを通じて、決済ビジネスや消費行動全体への影響力が今後も増していくと予測。その上で、ビットワレットとの提携関係を発展・強化するために資本提携することで合意し、電子マネー事業に本格参入することを決定した。

 今後の予定としては、ビットワレットが12月末に実施予定の第三者割当増資を、楽天が30億円で引き受ける。これにより、ビットワレット株式の過半数を取得し、楽天がビットワレットを連結子会社化する予定。また、第三者割当増資に合わせて、ビットワレットに取締役も派遣する予定という。

 楽天では、楽天グループが持つ顧客基盤やマーケティングノウハウを活用して、積極的なEdyユーザーの獲得を通じてEdyビジネスを強化する方針。また、楽天会員に対してEdyの利用を促すとともに、楽天サービスとのさらなる連携にも取り組むとしている。

 このほか、ビットワレットの現在の筆頭株主で、FeliCa事業を展開するソニーとソニーグループに加え、Edyパートナー各社とも引き続き連携する方針だ。


関連情報

(村松 健至)

2009/11/5 20:52