仮想空間「Xing World」運営会社に6カ月間の業務停止命令


 消費者庁は、仮想空間「Xing World(エクシングワールド)」を運営する株式会社ビズインターナショナルに対し、特定商取引法の違反行為を認定したとして、11月28日から6カ月間の一部業務停止を命じた。

 ビズインターナショナルは、「Xing World」の不動産ビジネスで「10万人揃えば必ず儲かります」「最初に10万人いれば必ず儲かる」などと確実に利益が得られるかのように案内し、新規会員を勧誘していたという。

 また、「Xing World」は、「Windows XPが動作するPCなら利用できる」「どのようなPCでも大丈夫」などと案内していたが、実際は高性能のPCでなければ動かなかったという。さらに、大手自動車メーカーや百貨店などの有名企業が参加しているなどと嘘の説明をして勧誘していた。

 このほか、ビズインターナショナルの代理店になって新たに代理店を勧誘すれば、ビズインターナショナルからボーナスが得られるといった案内も行っていた。加えて、代理店契約についてはクーリング・オフに関する事項に不備があった上、一部のユーザーへは契約書面を交付していなかった。

 ビズインターナショナルでは、2007年6月から2009年5月まで、「Xing World」の利用、DVDやIPフォンなどをセットにして39万8000円で販売。6月からは「TRY/1」と称する携帯電話向けサービスの提供、DVD、microSDなどのセットを29万8000円で販売した。これらにより集めた会員は約2万6000人に上る。

 ビズインターナショナルは今回の件について、「弊社は既に連鎖販売取引を終了しておりますが、本発表を真摯に受け止め、消費者庁の指導に対しては法令に沿って対応いたします」と発表している。


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(野津 誠)

2009/11/30 17:33