米Neustar、リアルタイムDNS更新を目指すイニシアティブを設立


 DNS管理サービスを提供する米Neustarと米OpenDNSは10日、DNSのアップデートに要する時間をほぼリアルタイムにするためのイニシアティブ「DNS Real-time」を発足したと発表した。

 現在、DNS管理者がWebサイトやDNSディレクトリに何らかの変更を加えた場合、その変更が世界各地のインターネットユーザーに利用できるようになるまでには約24時間が必要となるという。

 Neustarは、DNSの変更をリアルタイムに行うため、DNSに加えられた変更を1つにまとめ、一般ユーザーが使用するDNSリカーシブサーバーにメッセージを送信し、それまでにキャッシュされたデータを変更されたデータに置き換える。キャッシュされたデータが更新されることにより、他のユーザーはほぼリアルタイムにDNSの変更内容を受け取ることができるとしている。

 その結果、DNSに変更が加えられた時、例えばデータセンターに障害発生したり、企業がWebサイトにサーバーを追加した場合、DNSエントリーにエラーが発生した場合などに、障害が末端のユーザーに伝わることなく復旧できるという大きなメリットがある。

 このNeustarの取り組みに対して、世界最大のDNSリカーシブサーバーサービスを提供するOpenDNSが参画することになった。Neustarでは、他のプロバイダーに対しても、イニシアティブへの参加を呼びかけている。

 Neustarはまた、一般的なDNSリカーシブサーバーソフトであるISC BIND、Unbound、PowerDNSに統合できるオープンソースのソフトウェアクライアントを開発し、公開する予定だ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/12/11 12:00