メタル回線などの接続料、現状水準で凍結を~KDDIら14社が要望書


 KDDIやソフトバンクテレコム、イー・アクセスなど14社は14日、総務大臣に対してメタル回線などの接続料に関する要望書を提出したと発表した。

 この要望書は、2009年12月9日に総務省に対してNTT東日本およびNTT西日本が申請した、2008年度会計をもとに算定した2010年度に適用する接続専用線や公衆電話などの接続料金の接続約款変更に関するもの。要望書はKDDI、ソフトバンクテレコム、イー・アクセスのほか、イー・モバイル、関西ブロードバンド、コアラ、彩ネット、ザ・トーカイ、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、新潟通信サービス、ビック東海、フュージョン・コミュニケーションズ、UQコミュニケーションズが連名で提出した。

 14社では、要望書の中で「メタル回線や専用線などを用いるレガシー系サービスの接続料が大幅な値上げを伴う内容」と説明。また、NTT東西は約4000万件の加入電話契約を保持し、光ファイバー接続サービスへの巻き取りを加速しようとしているとした上で、「増大する接続料負担によって競争事業者が直収電話やADSL、インターネット接続などのサービスを維持することは困難となり、固定通信市場におけるNTTグループの独占回帰がさらに進むことが強く懸念される」とした。

 このため14社は、電気通信市場の公正競争環境を維持し、情報通信技術(ICT)の利活用を通じた国民の利便向上を図る観点から、「NTT東西自らがネットワークの将来計画を速やかに明らかにして、接続料の算定方法を抜本的に見直すことが必要である」と要望。要望書ではまた、接続料に関しては、当面の間、政策的に現状の水準で凍結されることを求めている。


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(村松 健至)

2010/1/14 18:31