■URL
http://www.debitcard.gr.jp/ (日本デビットカード推進協議会)
日本デビットカード推進協議会は、銀行のキャッシュカードで買い物ができるデビットカードサービス「J-Debit」を開始した。現在利用できるのは、郵政省、富士銀行、第一勧業銀行、東京相和銀行、東和銀行、大垣共立銀行、城南信用金庫、三和銀行の8つの金融機関のカード。特別な登録手続きなどは必要なく、現在持っている手持ちのキャッシュカードがそのまま利用できる。対応しているショップは、西武百貨店、きょうと情報カードシステム、ローソン、近畿日本ツーリスト、大和證券、ビックカメラグループ、日本交通公社、コスモ石油の8社。ただし、地域などによっては一部利用できないショップや、使えるデビットカードが限られているショップもあるので、事前に確認が必要だ。
今回編集部で試したのは、池袋の西武百貨店。西武百貨店では、全国23店鋪で対応している。池袋店では、地下の食品街の一部と7Fのディズニーストアを除き、ほとんどのフロアで利用できるとのこと。デビットカード対応をアナウンスするポスターは、デパートの入り口付近やエスカレーター移動通路などに貼られているが、レジ付近にはアナウンスがないので、本当に利用できるのか少々不安に思った。いくつかショップを回ってみたところ、対応しているレジには暗証番号を入力するためのテンキーが備え付けられているので、それがあるかどうかで使えるか判断できる。なお、現金などと同様に、西武百貨店のポイントカード(クラブオンカード)も併用できる。
利用の手順としては、まず精算時にキャッシュカードをレジに渡す。キャッシュカードがレジで読み込まれると、次に暗証番号の入力だ。用意されているテンキーでキャッシュカードの暗証番号を打ち込み、エンターキーを押すと、暗証番号が合っていればその場で決済される。最後にレシートとキャッシュカードを受け取る。一見ふつうのレシートだが、よく見てみると、「デビット取引合計」と書かれた合計金額、口座番号、処理番号などが書かれている。銀行の残高は明記されない。
実際に使ってみたところでは、買い物前に銀行に行く手間が省けるのは嬉しい。クレジットカードを持たない人にもぴったりだろう。現金と違って財布から小銭を探したりする手間がないし、クレジットカードのようにサインの手間も要らない。暗証番号の入力だけで済むので、片手に荷物を持っていても楽に決済できるのは嬉しいところだ。ただし、決済は即時払いなので、利用時に銀行に残高がないと買い物ができないことは頭に入れておこう。
店員に様子を伺ったところ、「4日に開始されたばかりで、銀行もまだ8社に限られている。デビットカードを利用する人は、まだぱらぱらという感じ。これからだと思っている」とのことだった。
現在利用できる金融機関は8行だが、参加表明している金融機関は、都市銀行、地方銀行、信用組合など914行にものぼっており、それらが発行するキャッシュカードは約3億枚にも達するという。徐々に対応する金融機関も増えるとみられており、手続きが一切要らない手軽さを考えると、大規模な決済サービスになるのは間違いない。
('99/1/5)
[Reported by junko@impress.co.jp]