■URL
http://www.rsa.com/pressbox/html/990119-1.html
http://www.distributed.net/des/release-desiii.txt
米RSA Data Security社が18日に開催したDES暗号の解読コンテスト「DES Challenge III」が22時間15分で破られた。 解読に成功したのは、世界中のインターネットユーザーを集めるプロジェクト「Distributed.Net」と「Electronic Frontier Foundation's(EFF)」。
両者はインターネットに接続された10万台近いパソコンに処理を分散し解読を進めており、毎秒2,450億のキーをチェックしていた。なお、解読されたメッセージは「See You in Rome(second AES Conference, March 22-23, 1999)」。これは、DESの後継暗号を提案している米国のプロジェクト「Advanced Encryption Standard(AES)」が3月に開催するカンファレンス「Second AES Conference」を指している。
「DES Challenge」は、鍵のbit数が多い暗号の必要性を訴えるためにRSAが実施している一連のコンテストの一つ。'97年の1月に開催された第1回目「DES Challenge I」では解読までに96日間かかった。これまでの最短記録は、'98年7月の「DES Challenge II-2」でEFFが出した56時間。常々米国政府の暗号政策の遅れを指摘しているRSA社のJim Bidzos社長は、「こんなに早く破られるとは、(56bitDES暗号のような)弱い暗号では、普通のパソコンでも潜在的な脅威となるということを証明している。暗号破りの新記録を作ったDistributed.NetとEFFを祝福する」と語っている。
('99/1/20)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / tatekawa@planet.club.or.jp]