関西電力は2日、電力使用量を集計するため家庭にPHSを設置し、それを利用してさまざまな情報を送れるネットワークづくりを進める構想を明らかにした。早ければ2000年春から、実用化に向けた本格的な実験を始める。
電子式の計量メーターとPHSの端末を家庭に設置し、データはこの端末から、関電が近くの電柱に備え付けた基地局に伝送され、さらにケーブルテレビ回線を経て管理センターに届く。
同じ経路を使って関電側から家庭に情報を送り、専用端末で気象情報などを見ることができるようにする。
さらに、インターネットへの接続や、電力の使用状況を時間ごとに細かく顧客に通知するサービスなどにも利用範囲を広げたい考えだ。
このシステムをつくる第一段階として、PHSとケーブルテレビの回線を利用して電力の使用量を集計する「遠隔検針」の実験を大阪府枚方市で実施しており「ことし3月までに、技術的な問題を解決するめどがつく」という。
関西電力は「検針だけを考えると、PHSはコスト面で人間にかなわない。しかし、情報サービスへの展開を考えれば利用価値は高い」と話している。
('99/2/2)
[Reported by masaka@impress.co.jp]