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【業界動向/法規制】

通産省、ソフトコピー防止解除装置販売の差し止め権をメーカーに

 通産省は3日、家庭用ゲームソフトやレンタルビデオなどの複製を防ぐため、被害企業に損害賠償や差し止め請求を認めるよう不正競争防止法を改正することを明らかにした。同日の産業構造審議会(通産相の諮問機関)の知的財産部会の報告書などを受けたもので、今月中にも通常国会に改正案を提出する。

 通常、音楽や映画などのソフトや家庭用ゲームには、コピー防止の「信号」が付いているが、それを解除する機器が容易に手に入るため、簡単に複製され、海賊版が出回っているのが現状。このため、コピー防止解除の機器販売を「不正競争行為」として、ソフト製造メーカーが、機器を販売した業者を訴えることができるようにする。

 デジタル技術を生かしたテレビゲームソフト、音楽CDなどの関連市場は約2兆円といわれているが、通産省は「こうした情報関連産業を育てるには、コピー防止は欠かせない」としている。

 ただ、解除機器の販売や提供は規制するが、製造は「新たな技術開発にもつながる」(同省)として規制対象にしない。

 ソフト製造メーカーは、信号を変更するなどさまざまな複製防止策を取っているが、すぐに新たな解除機器が開発され、秋葉原の電器店やインターネットなどで安く販売されているという。有料の衛星放送を「ただ見」することもできるなど被害が広がっていることから、通産省は法案成立後、早急に施行する方針。

('99/2/4)

[Reported by masaka@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp