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【ソフトウェア】

「Windows Media On-Demand Producer 1.0」プレビュー版リリース

Microsoftはストリーミングメディアの主役になるのか

■URL
http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/tools/odproducer.asp
http://webevents.microsoft.com/ (Web Events)

 米Microsoft社は、ストリーミングメディア作成ツール「Windows Media On-Demand Producer 1.0」の英語版プレビュー版をリリースした。これは、米Sonic Foundry社との共同開発によるもので、製品版の出荷時期/製品形態等は未定。

 Windows Media On-Demand Producerは、WAV形式の音声とAVI形式の映像データを同期させ「ASF(Advanced Streaming Format)」形式に変換するツール。「Windows Media Player」または「NetShow」を再生プレーヤーとしたストリーミング配信用のコンテンツを作成できる。ビデオ編集ツールに似たインターフェイスをしており、ウィザードに従ってASFファイルを作成できる。14.4kbps~1Mbpsまでの帯域幅に合わせたデータを作成できるほか、コーデック形式は音声の場合MP3など6種類から、映像の場合MPEG-4など5種類から選択できる。

 最大の特徴は、データにWWWページとの同期用のスクリプトデータを埋め込むことができる点。これにより、例えば、ストリーミングで流れている音楽に合わせて、WWWページにあるその曲の解説部分をハイライト表示させるといった使い方ができる。Media Playerの画面は、WWWページの中に埋め込んで表示させることも可能で、1つのページ内でストリーミングとテキスト/画像を組み合わせたコンテンツの作成が可能だ。


 ストリーミングメディア作成ツール、そして、ストリーミングとテキスト/画像をシンクロさせたコンテンツを作成できるという面で見ると、やはり、最大の競合相手はRealNetworks社の「RealSystem G2」と考えられる。Microsoft社のDevelopment Manager、Peter Davidson氏に、Microsoftの「ストリーミング戦略」を語ってもらった。

Peter Davidson
perter氏 RealNetworks社が1番の競合相手とは言えません。確かに“ストリーミング市場”に一番乗りした企業で、技術を普及させた点でリーダーと見られがちです。しかし、Microsoftとは技術レベルでイコール、製品的にもイコール。確かに明日、明後日にもどちらかが飛躍的な技術を出すかもしれません。しかし、それはユーザーにとって良いことだと言えるでしょう。

 Microsoftの戦略は、RealNetworksの持っていないものを強調すること。それは“プラットフォーム”です。なんと言ってもMicrosoftは、クライアントからサーバー、電子メール、データベースといった製品/サービスを網羅しています。そして、それらを統合したプラットフォーム上でストリーミング技術を提供することができるという訳です。

 だからといって、Microsoftとして全ての技術に手を付けて、もっと売って儲けようということを考えている訳ではありません。ビジネスとして、色んなものを統合したプラットフォームを提供したほうが、ユーザーに有益なのではないかと考えています。

 

 Microsoft社では、NetShow/MediaPlayer向けに配信するコンテンツについては「Web Events」などのガイド的なページで紹介しており、それらのASF形式によるストリーミングコンテンツは今後も増えていきそうだ。現在、同社では、ストリーミングのコンテンツを持つ企業(特に現在RealSystemを利用している所)を対象に、Windows Media On-Demand Producerの売り込みを図っている。

('99/2/4)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp