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http://www.ibm.com/Press/prnews.nsf/f2c9dfb4f2374775852565d2000eb728/a942bcc7db7fc8cf85256712005a2802?OpenDocument
http://www.ibmlink.japan.ibm.co.jp/cgi-bin/PREScgiDep.pl?docid=PRES1220&caps=N&perc=90&keywords=
(日本語リリース)
米IBMは、米国の大手レコード会社5社と、インターネット経由で音楽のダウンロード販売する実験を開始すると発表した。参加するレコード会社は、BMG、EMI、Sony Music、Universal Music、Warner Musicの大手5社。実験は、'98年に前述のレコード会社らが設立した、デジタル音楽著作権保護団体「Secure Digital Music Initiative(SDMI)」の活動の一環として実施される。
実験は、インターネットと接続したCATV網を介して行なわれる。期間は今春から6カ月間で、米国San DiegoのCATVサービス加入者1,000名を対象に実施される。レコード会社各社による2,500タイトル以上のアルバムが用意され、実験では、60分のアルバム1枚が10分以下でダウンロードできるという。また、ジャケットやライナーノーツなども同時にダウンロードできる。なお、期間中には、電話回線を利用した音楽配信実験も予定しているとのこと。
IBMが開発した配信システム「Electronic Music Management System」は、基本的にトランザクション処理に関するシステムで、ユーザーの購買要求とそれに伴うデータ配信などを管理する。システムの概念は、大手銀行が金融取引が正当に認められたものであることを保証するために利用する「手形交換所」と類似したものであるという。また、パソコンにダウンロードした楽曲は、この実験の複製管理基準に適合した録音可能なデジタル媒体(CD-R)などにコピーすることが可能だという。このシステムでは、特定の媒体にのみコピー可能な点、また、音楽データに埋め込む「電子透かし」の利用で著作権を保護しているとのこと。
今回の実験は、SDMIによる具体的な活動の第一弾。大手レコード会社が本腰を入れてダウンロード販売の可能性を探り始めたという訳だ。日本IBMでは「現時点で日本国内で実験をする予定はない」とのことだが、「米国での実験結果や国内レコード業界の動き次第では同様の実験を開始することもありえる」としている。
('99/2/9)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]