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【業界動向/調査結果】

金融オンラインサービス普及の鍵はセキュリティ不安の払拭 ―― 電通調査より

 株式会社電通は、インターネットユーザーにおける金融オンラインサービスの利用状況についての調査結果を発表した。調査は'98年11月12日~11月18日の間、電通が保有する調査モニター約4万4千人の中から無作為抽出された20~59歳の男女5,000名を対象に実施され、うち1,177名から回答を得た。回答者の8割は男性で、特に20代・30代の男性が多く、男女を合わせた全体の平均年齢は34.7歳。また、インターネット利用歴の平均は2.9年で、8割以上がインターネットを1日1回以上利用している。

 調査結果によると、74.9%が金融・経済情報関連のホームページを利用したことがあり、主に個人顧客向けの商品やサービス情報を入手するためにホームページを利用している。また、金融情報の入手経路としてホームページは新聞・テレビに次ぐ利用率となっており、情報収集においてインターネットが積極的に利用されている様子がうかがえる。

 一方、オンラインサービスの利用については、「利用している」と回答したのが、オンライントレーディングの場合が3.1%、オンラインバンキングの場合が5.8%と、両方とも1割にも満たない。また、オンラインサービスの魅力は「店舗まで足を運ばなくてよい」といったインターネットの利便性を挙げる回答が多数を占め、サービス内容について魅力を感じているという割合は低い。

 オンラインサービスの不満については、「セキュリティが信用できない」という回答が銀行の場合71.9%、証券・投信の場合62.6%と最も多く、次いで「契約手続きが面倒」「専用アプリケーションが必要」といった、利用するまでの手続きの煩わしさが挙げられている。金融オンラインサービスをより普及させるためには、取り引きにおけるセキュリティを確保しつつ、より手軽にサービスを利用できるような仕組みを作っていく必要があるだろう。

('99/2/19)

[Reported by kono@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp