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【業界動向/音楽配信】

携帯音楽プレーヤーの仕様を6月末までに策定
――SDMI内のワーキンググループ

■URL
http://www.riaa.com/tech/press/030899.htm
http://www.ctlsg.creaf.com/press/1999/p990308.html
http://www.creativeinspire.com/ (Creative Inspire)

 「SDMI(Secure Digital Music Initiative)」内に組織された、携帯音楽プレーヤーに関するワーキンググループは、第1回会合を開催し、6月30日までに携帯音楽プレーヤーの仕様を策定する意向であると発表した。

 SDMIは、オンラインでの音楽配信/デジタル音楽著作権保護を目的に米国大手レコード会社などが主催するフォーラム。2月末から本格的に活動を開始すると同時に、内部に携帯音楽プレーヤーに関するワーキンググループ「Portable Device Working Group」を設置した。家電メーカー、セキュリティベンダーなどの18企業が参加しており、代表には、インターネット上の音楽配信事業を進める「AT&T Labs/a2bmusic」のJack Lacy氏が選ばれている。第1回会合では、6月30日までに携帯音楽プレーヤーの仕様を策定し、年末のホリデーシーズンには、その仕様に準じた製品とデジタル音楽配信サービスを開始するとしている。6月末までに仕様を策定することについて同WGでは、「携帯音楽プレーヤーに対する市場の要求に合わせて素早く対応するため」としている。

 一方で、ベンダーによる携帯音楽プレーヤーの開発は、SDMIの仕様策定を待たずに進められている。サウンドカード「Sound Blaster」などPC用オーディオ関連の製品で知られるシンガポールのCreative Technology社は、携帯MP3プレーヤー「Nomad」シリーズの開発を発表した。製品の具体的な機能や発売時期、価格等は未定だが、今後、同社が運営するサイト「Creative Inspire」内で、MP3フォーマットによる音楽作品をサポートしていくとの構想を明かにしている。

 また、Creative社は、「GoodNoise」「MP3.com」「Audible」など“MP3コンテンツプロバイダー”とも言える企業との提携も発表した。特に、GoodNoise社との提携では、携帯MP3プレーヤーの「Nomad」とGoodNoise社によるMP3再生ソフト「FreeAmp」との連携機能により、例えば、FreeAmpで作成したソングリストをそのままNomadに転送するといったことが可能になるという。


 現状で、MP3関連/携帯MP3プレーヤーの開発は、SDMIへの参加企業/不参加企業に関わらず、それぞれの連携により日々進められている。8日には、MP3.comがAudioSoft社による音楽のダウンロード販売システム「AudioSoft BackOffice」の導入を発表しており(本誌別記事参照)、その中には、SDMIが目指す「MP3ファイルのセキュリティ機能」も含まれている。今後、SDMIの構想が性急なデジタル音楽市場の流れに沿っていけるか、注目を集めそうだ。ちなみに本記事に登場した企業の内、Creative社はSDMIに参加していない。

('99/3/9)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp