プロバイダーの新旧ドメイン併用期間が終了してから2週間経った。併用期間の延長措置により、現在でも旧ドメインが使えるプロバイダーもかなり残っているものの、4月1日時点ですでに旧ドメインでのアクセスができなくなっているプロバイダーもある。いずれにせよ、多くのプロバイダーでは今後、旧ドメインでのアクセスができなくなるため、リンク集やブックマークへの影響が出てくるだろう。今回は、膨大なリンク情報を持つ検索サイトの例を見てみたい。
まず、登録ディレクトリ型の検索サイトであるYahoo! JAPAN。4月に入ってから実際に利用してみたが、リンク先は、ほぼ新ne.jpドメインに書き換えられているようで、アクセスできない旧or.jpドメインはほとんど見つからなかった。ヤフー株式会社によると、昨年末頃から修正作業にとりかかり、現在では「100%とまではいかないものの、おおかたは修正されている」という。ロボット型の検索サイトとは異なり、登録されているURLの数が限られているため、移行情報をもとに修正することが可能だったのだそうだ。
では、膨大な数のURLが登録されているロボット型の検索サイトはどうだろう? 試しに、gooで「so-net.or.jp」を検索してみると、2万5,000件以上がヒットした。もちろんso-net.or.jpはすでに運用が停止されているため、リンク先へはアクセスできなくなっている。goo事務局によると「ロボットが収集したデータには手を加えない」というポリシーがあるため、今回のドメイン名移行への対応も特に行なっていないという。しかし、ロボットは2週間程度の周期でデータを収集しているため、今後、アクセスできないURLについては自動的にデータを収集しなくなる。今月20日頃には、運用停止となったドメイン名での登録はデータベース上から無くなるだずだとしている。実際「so-net.ne.jp」でも約1万9,000件がヒットしており、徐々に、新ドメインでの登録に置き換えられているようだ。
同じくロボット型のInfoseek Japanでも同様にso-netの新旧ドメインで検索してみたが、こちらもそれぞれ4万件以上がヒット。データベースに新旧ドメインによるデータが混在しているのがわかる。ただし、同サービスを運営するデジタルガレージによると、ある程度データベースを操作しており、4月1日の併用期間終了に向けて新ドメインへの自動変換を行なってきたという。現在、登録されている旧ドメインでのデータについては、併用期間終了以前にロボットが収集したものと思われる。また、これとは別にInfoseek Japanでは、ミラーサイトなど同じ内容のサイトが重複して登録されている場合は重複分を消去している。したがって、新旧両ドメインで二重に登録されているものについても、旧ドメインでのデータは自動的に消去されるという。ただし基本的にはgooと同様、運用停止となったURLについては自動的にロボットがデータを収集しなくなるため、4月中には旧ドメインのデータは無くなるはずだとしている。
このように、ロボット型の検索サイトでも、1カ月程度でドメイン名移行の後遺症は消えるということらしい。そこで、これが本当かどうか確認するために思いついたのが、他のプロバイダーより2カ月ほど早く旧ドメインの運用を停止したドリーム・トレイン・インターネットの例。試しに、旧ドメインの「dtinet.or.jp」で検索してみよう。当然、現在はデータベースには残っていないはずなのだが……。
('99/4/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]