■URL
http://www.microsoft.com/presspass/features/1999/04-13wmt.htm
http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/
http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/features/
「Music」ボタンなどが追加された新バージョンのPlayer |
加速するストリーミング技術、そしてインターネット上の音楽配信に、Microsoftが本格的に参入する。同社は4月13日、“次世代のストリーミングメディア”と銘打った「Windows Media Technologies 4.0」β版を発表した。 Windows Media Technologies 4.0は、コードネーム「MSAudio」として開発が進められていたもの。再生プレーヤー「Windows Media Player Version 6.2」、エンコーダーなどを含むコンテンツ作成ツール群「Windows Media Tools」のほか、著作権保護機能を持つ管理ツール「Windows Media Rights Manager」、ペイ・パー・ビュー方式の課金を可能にする「Windows Media Services」など、コンテンツの作成から配信、再生までの製品群が一気にリリースされた。なお、2月にプレビュー版が発表されたストリーミングメディア作成ツール「Windows Media On-Demand Producer」の最新バージョンもWindows Media Technologiesの1つとして発表されている。 それぞれのソフトは、現在、同社のサイトで無償ダウンロード可能だ。
同社では、Windows Media Technologiesの主な特徴として次の3点をあげている。
これらの特徴を基に、Microsoft社は、本格的にインターネット上の音楽配信分野への参入を開始する。すでに、audible.com、Rykodiscなど20以上の音楽サイト/インディペンデント系レコード会社がWindows Media Technologiesの支持を表明している。また、MP3用再生ソフト「WinAmp」で知られるNullsoft社、「Sonique」で知られるMediascience社もサポートを表明している。ほかには、携帯MP3プレーヤー「RIO」を開発するDiamond Multimedia社、「NOMAD」を開発するCreative社による歓迎のコメントもMicrosoft社のサイト上に掲載されている。
また、同社は、Reciprocal社とともに、Windows Media Technologiesをベースにした音楽配信システム「Digital Rights Management(DRM)」の開発の発表した。これはコンテンツの暗号化、課金情報のトランザクション機能などを統合した音楽配信ソリューションシステムで、同社では「コンテンツプロバイダーは、DRMによりインターネットを最善の音楽配信チャネルとして利用することができるだろう」としている。
インターネット上の音楽配信に関しては、著作権問題などがネックとなり現在正式なフォーマットが決定していない。現在、デジタル音楽著作権保護を推進する「SDMI(Secure Digital Music Initiative)」による策定を待っている状態だ。
現状では、IBMが大手レコード会社5社との協力によりデジタル音楽配信システム「EMMS(Electronic Music Management System)」を使った音楽のダウンロード販売実験を開始すると発表しており、結果如何によっては将来的にSDMIに組み込まれる予定。また、Xing Technology社の買収によりMP3技術を取得したRealNetworks社は、EMMSでの音楽配信においてIBMと提携することを発表しており、SDMIでのMP3技術導入の可能性が見えている。ほかにも、LiquidAudio社の配信システムなども提案されている。なお、SDMIのメンバーであり、大手レコード会社も加入している米レコード協会(RIAA)も、Windows Media Technologiesの登場を歓迎するコメントを発表している。
('99/4/14)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]