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http://w3shield.kddlabs.co.jp/(26日より)
KDDの100%子会社である株式会社KDD研究所は、学校や企業、プロバイダー向けにインターネット上の有害なコンテンツのアクセスを制御する有害情報フィルタリングソフトを開発したと発表した。秋をめどに商品化していく予定。
現在市販されているフィルタリングソフトは、有害情報のアドレスリストを用意しておくもの。しかし、この方式では次々に公開される新規コンテンツや、頻繁なアドレス変更に対応できないなどの問題がある。
KDD研究所が開発したフィルタリングソフトでは、アドレスリストを通過したコンテンツに対して、さらにコンテンツの有害性を自動判別する「コンテンツチェック機能」を使用する。コンテンツチェック機能は、「有害度合い」と「無害度合い」の重み付けをした約8,000の単語リストと、コンテンツの中の単語と照らし合わせることで、コンテンツの有害を判定するというものだ。
従来のものと比較して、フィルタリングの精度は20%程度改善されているという。また、この手法では、有害度合いの高い単語がコンテンツ内に含まれていても、その他に含まれる単語の無害度合いと総合して有害性を判断するため、有害なコンテンツへの誤ったフィルタリングも押さえられるとしている。市販のフィルタリングソフトと組み合わせて利用することも可能とのことだ。
今回開発したのはUNIX環境で動作するものだが、今後はWindows NTなど、幅広い環境で利用できるように改善していくとのことだ。文部省と郵政省が推進している学校のインターネット接続や、KDDのインターネットサービス事業などへの導入も予定しているという。
商品化に先立ち、コンテンツの有害性チェック機能が体験できるページを4月26日より公開する。
('99/4/23)
[Reported by junko@impress.co.jp]