27日、都内でイージーインターネット協会主催の「携帯電話向けコンテンツビジネスフォーラム」が開催された。
最初に「iモード開発コンセプト―モバイルコンテンツのとらえ方―」と題し、NTT移動通信網株式会社のゲートウェイビジネス部コンテンツ担当部長、松永真理氏が講演を行なった。同氏は講演の中で、4月26日現在のiモード利用者数が12万6,066人であることを明らかにした。この数字は、パソコン以外のインターネット端末としては、セガのドリームキャストに次ぐ規模であると見られる。同氏によると、2月のサービス開始以来、加入者は週2万人のペースで伸びているという。また、ユーザーの1/4が何らかの有料サービスを利用しているという。
続いて「ブラウザバンキングサービスとiモードについて」と題し、さくら銀行ネットワーク事業部の沖雅直氏が講演。「ATMの利用件数は1ヵ月3,000万件。その1/10の300万件をインターネットに移行できれば、行列も短くなる。みなさん、銀行というのは行きたくて行っているわけじゃない」と語る同氏。同行では東京と神戸に専用のアクセスポイントを設置し、公衆回線によるブラウザバンキングサービスを提供しているが、「インターネットバンキングサービスを提供するには、認証の問題もあり、まだまだ時間がかかりそう」だという。
また、同行が提供するiモード向けサービスについては、3ヵ月に1度のペースで機能アップを図っていく予定だという。同氏は、振込があった時点でその旨を知らせるプッシュサービスなどを例にあげた。
日本航空株式会社商品開発部の西畑智博氏は「JALのマルチメディア予約販売チャネル」と題し、同社のチケット予約サービスの現状について説明した。同氏によると、現状では、電話による有人の予約が全体の9割を占め、残りがインターネットやiモードなどからの予約だという。24時間利用できることもあって、後者の割合が徐々に増えつつあり、同氏は「今後はその比率が高まっていくだろう」と見ている。
最後にプーマテクノロジー株式会社の荒井真成社長が「携帯情報機器のイントラネットへの応用」と題し、同社がiモード向けに現在開発を進めているデータシンクロソフト「Intellisync Anywhere for i-mode」(本誌2月2日号参照)等の概要を説明した。同氏によると、同ソフトは今年10月に出荷される見通し。
また、同社ではPalmOS用のソフトを簡単に開発できる「Satellite Form」を提供しているが、将来的にはiモード用のコンテンツも作成できるようにすることも考えているという。
('99/4/27)
[Reported by yuno@impress.co.jp]