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【音楽配信】

SDMIが携帯音楽プレーヤーの仕様文書を来週にも公表

■URL
https://www.sdmi.org/dscgi/ds.py/GetRepr/File-571/html
http://www.liquidaudio.com/company/press/archive/6_28_99.html (Liquid Audio)

 「Secure Digital Music Initiative(SDMI)」は28日、デジタル音楽を著作権を守りながら再生する携帯音楽プレーヤーの技術仕様「Portable Device Specification Version 1.0」を策定した。

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 SDMIでは、従来から携帯音楽プレーヤーに関するワーキンググループ「Portable Device Working Group」を組織しており、6月末までの仕様策定をアナウンスしていた。6月23日から25日にLos Angelesで開催された会合には、音楽、家電、情報技術分野から集まった100社あまりの企業が参加した。この仕様については、現在技術的な細部が詰められており、7月7~8日に開かれるSDMIの本会議で批准される見通しとなった。

 今回明らかになった仕様では、2つの段階(フェーズ1、フェーズ2)を経ることになっている。フェーズ1の段階では、SDMI仕様の機器は著作権保護機構が備わっていようがいまいが、現行のどのようなフォーマットのデジタル音楽でも再生することができる。この段階が終わってフェーズ2の期間に入ると、ユーザーは機器をアップグレードすることができる。例えば、ユーザーがSDMIの技術を含む新しいフォーマットの音楽をダウンロードしようとすると、フェーズ1機器をフェーズ2機器にアップグレードするかどうか尋ねられる。アップグレードすると違法コピーのデジタル音楽を聴けなくなる。フェーズ1でもフェーズ2でも、現在と同じように手持ちのCDの音楽を合法にコピーして使用できることが保証されている。

 この「Portable Device Specification Version 1.0」は、7月8日以降SDMIのWebサイトで公開される予定。また、APIなどの詳細情報も順次公開される予定だ。

 なお、音楽配信技術の米Liquid Audio社は、早くも今回のSDMIの仕様に沿った携帯音楽プレーヤーの設計を発表した。携帯プレーヤーは、Liquid Audio、米Texas Instruments(TI)社、米SanDisk社の3社共同で開発を進め、'99年のクリスマスシーズンまでには製品を発表する予定。製品は、暗号化や著作権管理を含めたLiquid Audioによるデジタル音楽配信技術と、TIによるDSP技術、SanDiskによる160MBのコンパクトフラッシュによって構成される。なお、Liquid AudioとTIは、'99年2月に携帯音楽プレーヤーの発について提携している('99年2月25日号参照)。

('99/6/29)

[Reported by taiga@scientist.com / okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp