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日本テレコム株式会社と東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、専用端末を使ったデジタルコンテンツの試行販売実験を共同で開始した。実験は、JR渋谷駅構内で7月7日から実施から8月6日まで実施される。
実験は、パソコン用ソフトと音楽を、自動販売機のような専用端末を使って駅構内で販売するというもの。パソコン用ソフトの販売については、日本テレコムが独自に開発した専用端末「メディアカクテル」を利用する。商品はゲームソフトを中心に、価格1,000円~3,000円程度に設定されている。購入したいコンテンツを端末で選び、現金を投入すると、端末の内部にストックしてあるCD-Rにコンテンツが記録されるというしくみ。できあがったCDには、カラーでラベルが印刷され、プラスチックケースに収められる。
音楽の販売については、メディアラグ株式会社と株式会社ブイシンクによる専用端末2種類が利用される。欲しい曲を選び、生MDと現金を投入すると端末がMDに音楽を書き込むしくみ。できあがったMDとともに、メディアラグの端末はレシート、ブイシンクの端末は歌詞などが書き込まれたシールが出てくる。販売される音楽は、インディーズ系および発売以降15年を経過した曲が中心。価格は150円(曲のみ)~300円(シール付き)。なお、ブイシンクの端末は、「ミュージックPOD」と呼ばれるもので、都内で開始されている光ファイバー網によるMDへの音楽配信実験で利用されているものと同型('98年10月1日号参照)。
実際に実験現場に行ってみたところ、JR渋谷駅3F中央改札口改札内にあるコンビニ「JC」前に端末3台が置かれていた。見た目はちょっと派手な自動販売機と言ったところだ。パソコンソフト販売では、セガ、学研、カプコンなどのタイトルを提供しており、合計で約40タイトル用意されている。容量は10MB~20MB程度で、CD-Rへの書き込み時間は5分程度。また、音楽販売の方は、30秒程の試聴が可能で、操作はすべてタッチパネルにより画面上で行なう。品揃えは、インディーズ系や古い曲が中心で、最新のヒット曲を購入できない点は残念だが、現状では、著作権の問題があり販売できないとのこと。また、電車が通過すると画面が乱れるなどの問題もあった。
パソコンソフトの販売 |
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メディアカクテル
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CD-R書き込み中の画面
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できあがったCD
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音楽の販売
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メディアラグの端末(左)
ミュージックPOD(右) |
画面にMDの残り時間を表示
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シール排出
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なお、今回は「第一次実験」とのことで、販売するコンテンツはあらかじめ端末内に蓄積されているが、将来的にはネットワーク経由でのコンテンツ配信も検討している。なお、日本テレコムによると、「すでに山手線沿いに回線を敷設しているので準備はできている」としている。
('99/7/7)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / ymasa@wizvax.net]