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【法】

「盗聴法案」反対で市民団体が説明会

説明会

 組織犯罪対策3法案(通称「盗聴法案」)に反対する「JCA-NET」「盗聴法成立阻止ネットワーカー連絡会」「ネットワーク反監視プロジェクト」の3団体は6月4日、衆議院議員会館において、「技術者が見た盗聴法の問題点」と題し、その運用面から問題点を指摘する説明会を開いた。法案では、限られた犯罪に対し、令状をもとに、立会人つきで捜査することが盛り込まれており、運用面で歯止めがかけられている、と法案推進側では主張している。それに対し、法案に反対する市民団体が疑問を提示するもの。

 ソフトウェアコンサルタントの鈴木裕信氏は、「システムの設定を1行変えるだけで、対象の人物へのメールを第三者に転送するようにできる」とその容易さを語り、一方で、PGPによる暗号化を使ったり、海外のメールサーバーを使えば犯罪者は逃れられることを指摘した。

 ネットワークコンサルタントの高木寛氏は、「特定の人の特定の情報のみをピンポイントで対象にすることが保証できるなら容認できるかもしれない」と語りつつも、実際の運用ではそれが保証されないと主張した。例えば、企業に勤める人間が対象となった場合、その企業の電話や通信を盗聴することになり、企業全体の通信内容が得られてしまう可能性があると指摘した。

 JCA-NETの安田幸弘氏・池田荘児氏は、プロバイダーの業務として負担が大き過ぎること、管理者パスワードの提供が求められる可能性があること、ログなどにおいて目的のデータの選別のためには全データを見ることになること、暗号化されたデータなどの場合は立会人にも適正であるかどうかわからないこと、などを主張した。


('99/6/7)

[Reported by masaka@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp