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【イベントレポート】

Java組み込みiモード端末展示

「Java Developer Conference 99 Tokyo」開催

imode

ビデオレポート
(RealVideo)

■URL
http://www.sbforums.co.jp/jdc99/

Jim Waldo氏 Java関連の開発者向け技術セミナー「Java Developer Conference 99 Tokyo」が横浜で開催されている。これは、米国で6月に開催された、Java開発者の祭典「JavaOne」の日本版とも言えるもので、実際にJavaOneで注目度の高かったセッションを中心に構成されている。会期は7月13日から15日。

 初日の基調講演は、Java言語の最初の設計を手がけ、Javaコンパイラなどのインプリメンテーションの責任者として活躍を続けているSun Microsystems社のJames Gosling氏が当初登場する予定であったが、航空便の大幅な遅れとのことで、JiniグループのDistinguished Engineer、Jim Waldo氏(写真)が登場した。同氏による基調講演は、Javaの現在と未来について語るというもの。基幹業務環境「Java 2 Enterprise Edition」、電子機器への組み込み用環境「Java 2 Micro Edition」の解説などが中心であった。


 展示会場では、NTTドコモのブースで、Java(KVM)を組み込んだiモード携帯電話が展示された。KVMは、PDAや携帯電話、ページャーなどCPUの性能やメモリの量が限られている電子機器向けのJava仮想マシン。ここでは、簡単なゲームをダウンロードするデモが行なわれており、iモード端末を開発している松下電器、NEC、富士通、三菱の4社の製品が展示されている。手に取って操作することはできないが、動作する姿は見ることができる。

 また、KVMを組み込んだ機器としては、3Com社の「Palm V」とMotorola社のページャーがサンのブースで参考出品された。JavaOneの会場では、限定1万台を199ドルで販売したこともあり大きな話題を集めていたが(6月17日号参照)、今回は、1点が展示されているのみ。手にすることもできず、多少物足りない感じだ。ほかにサンのブースでは、PersonalJavaを組み込んだ電話機などが展示されている。

iモード端末 KVM 電話機 firewire
3D迷路を表示するiモード端末
Palm V、Motorola社のページャー
PersonalJavaを組み込み電話機
「FireFrame」のデモ

 オムロンソフトウェアのブースでは、携帯情報端末向けの日本語入力システム「モバイルWnn」が展示された。小型で消費メモリが少ないことが特徴で、変換エンジンのサイズは65KB。サイズにあわせて、辞書の選択/拡張が可能だ。携帯電話やPDAのほかに、ゲーム機などへの搭載も構想されている。なお、日本電算機のインターネット接続STB「iBOX」に正式採用されることが決定している。

 ほかに、「Jiniコーナー」では、株式会社ワークスペースが分散サービス統合環境「FireFrame」のデモを行なっていた。Java、Jiniを使い、ソフトウェア、デバイスを問わずサービスを統合するというもので、おもちゃのブロックで有名なLEGO社が開発した電子ホビー「MindStorms」をJiniにより操作するデモが行なわれた。

 会期2日目の7月14日には、James Gosling氏による基調講演のほか、NTTドコモの協力による「コンシューマーデバイスにおけるJavaの活用」と題したセッションなど、多くのセッションが開催される予定。

('99/7/13)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp