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【特集】

ホームページにカウンターをつけよう

 ホームページにアクセスした時、「あなたは××××番目のお客様です」と書いてあるのを見かけることがあるだろう。

 このカウンターは主に、ホームページにどれくらいのアクセスがあるか把握するために広く使われている。このようなカウンターを見て、自分のホームページにカウンターを付けたくなった人もいるだろう。

 最近では、簡単にカウンターが作れる無料サービスを提供するサイトも増えているほか、フリーソフトやシェアウェアなどの形態で配布されているカウンターを使って自分でカウンターを設置することもできる。また、単にカウントだけでなく、どこからどのくらいのアクセスがあるかなどを分析してくれるアクセス解析サービスもある。

 そこで、今回はカウンターの設置方法を紹介したい。


●カウンターってなんだろう

 カウンターは、「ページカウンター」とか「アクセスカウンター」と呼ばれることもある。そのページにアクセスすると、1つカウントされるシステムが基本だ。カウンターによっては、リロードや再読込をすると再カウントされてしまうので、同一のところからアクセスされた場合はカウントしないような仕組みになっているものもある。
 カウンターは、ホームページにどれだけのアクセスがあるのか把握するためのもの。ホームページの開設者にはどのくらいアクセスがあるのかの、閲覧者にはどのくらい人気のあるサイトなのかの目安になる。
 カウンターの中には、昨日までのアクセス数と今日のアクセス数を分けて表示できるものや、どこからアクセスしているのかを記録できるものなど、高機能なカウンターも出てきている。


●カウンターサービスと自分でカウンターを設置するのとどっちがいい?

 カウンターは、掲示板と違ってページの一部にカウンター数を表示さるだけのものなので、数字さえ表示できればよいとか、アクセス数さえ分かればよいならば、自分でカウンターを設置メリットはないだろう。特に、CGIやSSIなどがわからない初心者には「カウンターサービス」やプロバイダーが用意しているカウンターを利用することをお勧めする。
 「カウンターサービス」の大きなメリットは、レンタル掲示板を利用する場合と同様に、知識がなくても簡単にカウンターが作れるところだ。ただし、無料で借りられるカウンターはカウンターと一緒に広告が入ることがあるほか、細かいカスタマイズ(改造)も難しい。

 一方で自分でカウンターを設置する場合、苦労はあるものの、カウンターの数字を好きな画像に変えることができる。また、同じところから閲覧された場合はカウントしないとか、場合によっては1アクセスで3カウントさせるなど、自分でさまざまなカスタマイズが可能となる。
 ただし、アクセスするだけでカウンターを動作させることや、カウント数に応じた画像を出力させなければならないことから、設置が若干難しく、カウンターを設置したいプロバイダー(サーバー)の仕様によって使えるカウンターも決まってくる。

●カウンターサービスを利用してカウンターをつけてみよう

 カウンターサービスを利用してホームページにカウンターをつけるのは簡単だ。ほとんどのサービスは、WWW上の作成フォームから申し込むだけで受けられる。登録をしたら、そのサービスサイトの説明にそって、決められたHTMLタグを付ければよい。
 また、もし利用しているプロバイダーがカウンターサービスを提供しているなら、それを利用すれば簡単かつ確実につけられる。CGIやSSIなどが対応しているか悩むこともなく、多くの場合は広告バナーを貼り付けることもなく利用できるだろう。まずは自分の入会しているプロバイダーを確認してみよう。
 以下にカウンターサービスと、どこからどのくらいのアクセスがあるかなどのアクセス解析をしてくれるサービスを紹介する。

■KK-NET カウンターサービス
http://www.kouji.com/ad/counter/
有料アクセス解析付カウンターサービス。300種類以上のカウンター画像を用意している。カウンター1つ月額500円、2つ目より月額200円。

■ズームコムズ・ペ-ジカウント
http://www.din.or.jp/~sys-net/pc.html
グラフでアクセス状況が分かる無料カウンタ-。広告バナーの隅にカウンターが表示される。

■ロケットカウンター
http://www.sys.gr.jp/rc/
無料で、一人何個でも利用できるのが嬉しい。アクセス解析もしてくれる。カウンターの数字は、約30種類の中から選べる。また、広告なしの有料アクセスカウンターもある。

■ZZZ COUNTER SERVICE
http://www.axle-ms.com/public/index.html
登録時に、約30種類のカウンターの中から好きなものを選べる。登録は、1人1つまで。

■Posinet Communications

http://posi-net.com/count/index.html
登録すると、カウンターサービスが受けられるほか、日付別のアクセス数などアクセス解析情報も得られる

■ウルトラランキング

http://ultra.wink.ne.jp/
アクセス数を集計し、アクセス回数のランキングを発表する。どこのページから来訪されているのかを訪問回数順に表示。ただし、現在はメンテナンス中で新規登録は行なっていない。

■SITE-A

http://site-a.net-plan.com/
指定バナーを貼り付けるとアクセス解析サービスが受けられる。現在、申し込むと抽選でテレホンカードがもらえる。

■Ranking Net Eye
http://www.bekkoame.or.jp/~nakamako/shop/
アクセスランキングに参加登録すると、アクセス解析サービスが受けられる。

■ValueStatsサービス

http://www.valueclick.ne.jp/members.html
アクセス解析サービス。広告バナーを掲載してクリックされると報酬(1クリックにつき8円~20円)が支払われる。

■eXTReMe
http://www.extreme-dm.com/tracking/
アクセス解析サービス。無料サービスは解析結果が公開される。過去20回のアクセス ホスト名、時間、参照元、それぞれ過去30日間の平均値などかなり詳しく記録する。 案内は英語。

■無料のアクセスカウンターへのリンク集

http://www2.gol.com/users/masaok/pbcount.htm
無料アクセスカウンターサービスのリンク集ページ。更新も随時行なわれており、非常に役に立つ。


●自分でカウンターを設置しよう

 カウンターは、自分でプログラミングしてもそれほど難しいものではない。グラフィックを表示させる方法が難しいと言われているが、テキストを表示しても構わないのだ。しかし、それを自分で作るためにはC言語やPerl、Shellスクリプトなどの知識が必要となるので、ここではフリーソフトやシェアウェアなどの形態で配布されているカウンターを紹介する。これを利用すれば、プログラミングの知識がなくても自分でカウンターを設置できる。また、カスタマイズ(改造)もでき、今後プログラミングしていく上で参考になるだろう。

 以下にカウンターを配布しているサイトを紹介する。また、ここで紹介しているサイトからたどってカウンターのための画像集サイトを見たり、掲示板CGIの解説(本誌6月21日号参照)の際に紹介したサイトなども見ておくとよいだろう。

■ネットサーフレスキュー[Web裏技]
http://www.rescue.ne.jp/
各種の有名なCGIがダウンロードできる。カウンターも数種類用意されており、一風 変わったカウンターも入手できる。プロバイダー別の設置情報も数々掲載されており、自分のサーバー用の情報があれば悩むことなく掲載できる。自分のサーバーの情報がなくてもヒントになる。

■Matt's Script Archive

http://www.worldwidemart.com/scripts/
各種の世界的に有名なCGIがダウンロードできる。「COUNTER」のほか「TEXTCOUNTER」 などがある。海外のサイトのため、説明はすべて英語。カウンターの場合には漢字などを使わないので、文字化けに悩まされることはないだろう。

■Count - WWW Homepage Access Counter and Clock!

http://www.fccc.edu/users/muquit/Count.html
世界的に有名なカウンター。カウンターだけでなく時刻を表示することもできる。外部のユーザーがサーバーのコマンドを実行できてしまうというセキュリティホールがあったが、Release 2.4以降では改善されている。海外のサイトであるため、説明はすべて英語。

●実際に自分でカウンターを設置しよう

 では、実際に自分でカウンターを設置する方法を紹介しよう。カウンターを設置するサーバーの環境を調べる手順を紹介したのち、数種類のカウンターの設置方法を説明する。これ以外のカウンターもあるが、このいずれかと同じ手順になると思うので、カウンターの説明書やホームページを見て作業しよう。

【カウンターを設置する手順】
 - 1.サーバーの環境を調べる
 - 2.カウンターをどれにするのか決める
 - 3.カウンターをダウンロードする
 - 4.カウンターをサーバーに合わせる
 - 5.サーバー側を設定する
 - 6.ファイルをアップロードする
 - 7.ファイルのパーミッションの変更
 - 8.動作確認をする

1:サーバーの環境を調べる

 自分のプロバイダー(サーバー)で、どのカウンターが動作するのかを調べる必要がある。調べるには、プロバイダーなどが用意している説明書を確認する方法がよいだろう。ここで調べることは、サーバーOSの種類や、CGIやSSIが動作するかどうか、Perlのバージョン、Shellスクリプトが使用できるか、コンパイラーが動作するか、外部プログラムを使用できるかなどだ。
 すべての条件をクリアしている必要はない。いずれかまたは2つ以上の条件があれば動作するカウンターは存在する。
 また、プロバイダーによってはCGIやSSIが動作したとしても、機能の一部が制限されていることもあるので、それも確認しよう。
 なお、カウンターに付属されている説明書やホームページにプロバイダー別の動作確認について書かれていることもある。その場合は確認は簡単だ。
 どう調べても環境がわからない場合は、プロバイダーなどに質問して確かめる方法もある。ただし、「このカウンターは動作するのでしょうか?」といきなり尋ねずに「カウンターをページに設置したいのですが、方法はありますか?」と訪ねよう。きっといい方法を教えてくれるだろう。

2:カウンターをどれにするのか決める

 以下で数種類のカウンターの設置方法について説明する。その中でどのようなサーバーで使えるのかも併せて説明するので、その説明を見ながらどのカウンターが使えるかを決めよう。


グラフィカル・アクセスカウンタ v4.0 /SSIとperlが使える場合


 ここでは「ネットサーフレスキュー[Web裏技]」に掲載されている「グラフィカル・アクセスカウンタ v4.0」を例に紹介する。
 このカウンターは、SSIが使えるサーバーで使用するためのもので、カウンターとしては基本的な動作をする。設置は非常に簡単なので、あとはサーバーがSSIに対応しているかどうかを調べよう。あまり聞き慣れないかもしれないが、知らないだけで使えるということもある。

3:カウンターをダウンロードする
 「count.pl」「0.gif」~「9.gif」をダウンロードしよう。

4:カウンターをサーバーに合わせる

 まず、カウンター本体「count.pl」をサーバーに合わせる必要がある。一番先頭の行に「Perl」の場所が書かれている。これをインストールするサーバーに合わせる必要がある。オリジナルでは「#!/usr/local/bin/perl」となっているので、/usr/local/bin/perl以外にPerlがある場合は、「#!」以降を書き換えよう。
 また、「$graphics = 'http:// ? ? /images/';」の部分を画像ファイルのディレクトリに書き換える。この例では「count」ディレクトリにすべてのファイルを入れることにするので、「$graphics = 'http://<domain>/<count>/';」または「$graphics = 'http://<provider>/~<user>/<count>/';」などに書き換える。
 次に「count.dat」を用意する。通常はテキストで「0」と書いておけばよい。

5:サーバー側を設定する
 WWWサーバーやプロバイダーによっては、SSIを動作させるために、「.htaccess」というファイルを作成する必要がある。必要かどうかは「1:」で説明したとおり、サーバーやプロバイダーの説明書を確認しよう。サーバーによっては不要であったり、逆にこのファイルがあると動作しなくなることもある。
 このファイルを作るには、「.htaccess」というファイルを新規で作成し、「AddType text/x-server-parsed-html .html」と書いてセーブする。これを、掲示板CGIをアップロードするときに一緒に転送すればよい。
 ちなみに、「AddType text/x-server-parsed-html .html」と指定すると、拡張子HTMLでSSIが動作するようになる。しかし、当ページに掲示板やゲストブックなどがある場合、そのページにSSIのタグを書かれるとSSIとして動作してしまい場合によってはサーバー上のコマンドを実行されてしまうので注意が必要だ。そのため、一般的には通常のページは拡張子HTML、SSIに対応したページは拡張子SHTMLにする。できるならばこの設定は「AddType text/x-server-parsed-html .shtml」とし、拡張子HTMLでSSIが動作しないようにしておいたほうが好ましい。
 あとは、サーバー側にカウンター用のディレクトリ「count」を作成する。これを「count」以外にする場合には「count.pl」内の「$tmp_dir=」を変更する必要がある。そして、そのディレクトリに「locktmp」というディレクトリを作成する。

6:ファイルをアップロードする
 最初に「count.pl」と必要に応じて「.htaccess」を「アスキーモード」で転送する。次に「0.gif」~「9.gif」を「バイナリーモード」で転送する。また、先ほど作成した「locktmp」というディレクトリに、「count.dat」を「アスキーモード」で転送する。
 FTPクライアントによっては、TXT拡張子はアスキーモードで転送されるが、CGI拡張子やPL拡張子のファイルはバイナリーモードで転送されることがあるので、FTPクライアントの設定をよく確かめよう。

7:ファイルのパーミッションの変更
 ファイルを転送したら、転送したファイルのパーミッション(権限)をカウンターが動作するために設定する必要がある。パーミッションの設定は、システムによって異なるので、サーバーのシステムを学んでおく必要がある。場合によってセキュリティ問題になるので気を付けなければならない。
 このカウンターの場合はcount.plを「755」、locktmpディレクトリを「777」、count.datを「666」に変更するだけでよい。

8:動作確認をする
 カウンターを取り付けたいページに「<!--#exec cmd="./count/count.pl"-->」と書き、そのページをアクセスする。


CGIでアクセスカウント2/SSIは使えないが、CGI、perlは使える場合


 ここでは「ネットサーフレスキュー[Web裏技]」に掲載されている「CGIでアクセスカウント2」を例に紹介する。
 このカウンターは、ページ自体をCGIとして動作させそのCGIの中でカウンターの画像を出力するようにしている。そのため、拡張子HTMLとして動作させずにindex.cgiなど拡張子CGIとして動作させる。よって、「http://<domain>/<direcroty>/index.cgi」とするとカウンターを含んだページを表示させることができる。しかし、「http://<domain>/<direcroty>/」としたとき、通常はトップページとしてindex.htmlやindex.htmを表示するが、index.cgiは表示できないので、index.cgiをトップページと認識させる必要がある(「5:」で説明する)。もし、index.cgiをトップページとして使えないサーバーでも、index.htmlに、「トップページは index.cgiです。」と明示して使用する方法もある。

 このカウンターは、その日にアクセスされた数だけでなく、時間や訪問者が前回訪問した時間なども表示できる高機能なカウンターだ。

3:カウンターをダウンロードする
 「index.cgi」「bar.gif」「blank.gif」「.htaccess」「index.dat」をダウンロードしよう。

4:カウンターをサーバーに合わせる
 まず、カウンター本体「index.cgi」をサーバーに合わせる必要がある。一番先頭の行に「Perl」の場所が書かれている。これをインストールするサーバーに合わせる必要がある。オリジナルでは「#!/usr/local/bin/perl」となっているので、
/usr/local/bin/perl以外にPerlがある場合は、「#!」以降を書き換えよう。また、このindex.cgiはサーバーから時間を取得して表示している。時間がズレる場合にはカウンター本体内で時間の調整をしよう。
 次にカウンターを設置したいページを用意しindex.datとする。このindex.datは、index.cgiにアクセスされた時に表示されるページ内容だ。先ほどダウンロードしたindex.datを参考に「現在時刻<!--#DATE-->」「最終アクセス時間<!--#LAST-->」「本日のアクセス数<!--#TODAY-->」を好きな場所に書き込めばよい。
 このindex.datの使い方がわからない場合は、サンプルの動作を確認してからその動作状況を見ながら書き換えればよいだろう。

5:サーバー側を設定する
 WWWサーバーやプロバイダーによっては、カウンターを動作させるために、「.htaccess」というファイルを作成する必要がある。必要かどうかは「1:」で説明したとおり、サーバーやプロバイダーの説明書を確認すること。サーバーによっては不要であったり、逆にこのファイルがあると動作しなくなることもある。
 このファイルを作るには、「.htaccess」というファイルを新規で作成し、「AddType application/x-httpd-cgi .cgi」と書いてセーブする。これを、掲示板CGIをアップロードするときに一緒に転送すればよい。また、index.cgiをトップページとして認識しないサーバーの場合には、「DirectoryIndex index.cgi index.html index.htm」という記述も書き加えることでindex.cgiからアクセスできるようになる。ただし、「DirectoryIndex」の記述を許可していない場合はこの設定はせず、index.htmlに、「トップページはindex.cgiです。」のように明示して使用しよう。

6:ファイルをアップロードする
 用意した「index.cgi」「.htaccess」「index.dat」及びに「index.html」を「アスキーモード」で転送する。また、「bar.gif」「blank.gif」を「バイナリモード」で転送する。

7:ファイルのパーミッションの変更
 ファイルを転送したら、転送したファイルのパーミッション(権限)をカウンターが動作するために設定する必要がある。パーミッションを設定するには、UNIXとそのサーバーのシステムを学んでおく必要がある。
 このカウンターの場合はindex.cgiを「755」に変更するだけでよい。

8:動作確認をする
 カウンターを取り付けたindex.cgiに実際にアクセスしてカウンターが動作するか確認する。


Counter/外部プログラム「fly」を利用できる場合


 ここでは「Matt's Script Archive」に掲載されている「Counter」を例に紹介する。
 このカウンターはflyと呼ばれる画像合成プログラムを必要とする。flyはソースを入手して自分でコンパイルすることで使用できるプログラムであるが、Linux、FreeBSD、SunOS、Solaris、SGI IRIX、NeXTSTEPなど数多くのバイナリーが配布されているため、コンパイラーがなくてもサーバーに対応したflyを入手すれば利用可能だ。また、プロバイダー(サーバー)によってはすでにインストールされていることもある。
 ただし、プロバイダーでコンパイラーを使えない場合にはそれなりに理由があるので、このflyを使えるかどうかをプロバイダー(サーバー管理者)に相談しておくべきだろう。
 なお、アーカイブの解凍やバイナリーファイルの実行など高度な技術を必要とするので、以下は上級者向けに説明する。

3:カウンターをダウンロードする

 tar.gz、zip、tar.Z、tarといった形式のアーカイブや、単独で各ファイル「counter.pl」「README」「html_log.pl」「count.txt」「access_log」「error_log」のどちらでも入手可能だ。アーカイブを解凍できる場合はアーカイブを、解凍できない場合は各ファイルを名前とメールアドレスを入力してダウンロードする。
 また、flyも必要になるので、 このページから入手しよう。ほかに、カウンターに使う画像ファイルも必要となるので、別途用意する。

4:カウンターをサーバーに合わせる
 counter.pl先頭のperlの場所の設定のほか、「$count_file」、「$digit_dir」、「$access_log」、「$error_log」、「$flyprog」、「$fly_temp」などをサーバーの環境に合わせる。このカウンターは許可をした外部から利用できるもので、許可サイトは「@referers」に羅列するようになっている。許可をしていないサイトから利用されると「$bad_referer_img」のメッセージを表示する。そのため、この2つも適切に設定する。通常は自分のページのみでしか利用しないので、「@referers」はページのあるドメインを書けばよい。

5:サーバー側を設定する
 サーバー側にカウンター用のディレクトリを作成する。flyを自分でコンパイル
(make)する場合はここでコンパイル(make)しておく。

6:ファイルをアップロードする
 ダウンロードしたファイルをカウンター用のディレクトリに転送する。カウンターに使う画像ファイルは「digit_dir」というディレクトリを作り転送する。また、バイナリで入手したり自分でコンパイルしたflyを適切な場所へ設置する。なお、このflyはWWWとして公開されるディレクトリに置くべきではない。

7:ファイルのパーミッションの変更
 転送した各ファイルに適切なパーミッション(権限)を設定する。特にcounter.pl、flyの実行権、access_log、error_log、$fly_tempの書込権に関して注意すること。

8:動作確認をする
 カウンターを取り付けたいページに「<IMG SRC="/counter/counter.pl">」と書き、そのページをアクセスする。access_logやerror_logを見ると、どこからアクセスされ
たのか分かる。


Count/コンパイルが可能な場合


 ここでは「Count Release 2.5」を例に紹介する。
 このカウンターを利用するには、コンパイルが必要になる。Linux、FreeBSD、SunOS、Solaris、SGI IRIX、NeXTSTEPなど数多くOSで動作が確認されている。また、WindowsNTだけはバイナリーも配布されている。
 このカウンターも、アーカイブの解凍やバイナリーファイルの実行など高度な技術を必要とするので、以下は上級者向けに説明する。

3:カウンターをダウンロードする
 「Count Release 2.5」のサイトやミラーサイトからソースを入手する。

4:カウンターをコンパイル(make)する
 このカウンターは、FTPなどでファイルを転送するだけでは構築することができない。必ず、コンソールやtelnetなどでサーバーにログインして作業を行なうこと。コンパイルする前にCGIを置くディレクトリを作成しておく。
 「make config.h」により、設定ファイルを環境に合わせる。設定する項目は、CGIを置くディレクトリの指定、カウンターを置くディレクトリの指定、設定(config)ファイルを置くディレクトリの指定、設定ファイル名(count.cfg)、データ(data)ファイルを置くディレクトリ、カウンターの画像(Digits)を置くディレクトリ、ログ(log)を置くディレクトリ、ログファイル名。
 「make all」としコンパイル(make)する(まだインストールはされない)。
 「make cfg」として、カウンター用の設定ファイルを環境に合わせる。設定する項目は、カウンターを置くサイトのFQDN、IPアドレス、サイトに別名がある場合は別名、データファイルを自動生成するか、許可したサイトから<IMG SRC>タグで利用された時のみ利用可能にするか(stric mode)など。
 データファイルの自動生成を「n」にすると、データファイルをカウンター管理者が作成しなければ新規カウンターは作成できないようになる。無断でカウンターが利用できないので安全ではあるが、カウンターの数が多くなると、ひとつひとつ手動でデータファイルを作成するのは大変になる。
 そんな場合には、カウンターを利用できるサイトをドメインやIPで許可/制限して、この設定を「y」にすると許可されたサイトのみ無制限に新規カウンターも利用できる。
 この設定ファイルはインストール後も/Counter/conf/count.cfgを書き換えることができるので、わからない部分は後で設定してもよい。
 後は「make install」とすると、実行時のパーミッション(権限)の確認が行なわれ、すべてのファイルがインストールされる。

5:動作確認をする.
 「http://<カウンターサイトのドメイン>/<カウンターを置くディレクトリ>/<Count.cgi>」にアクセスをすると、動作確認ができる。「Empty QUERY_STRING」と出力されれば動作エラーはない。
 データファイルの自動生成を「n」にした場合には、カウンターを取り付けたいページ用のデーターファイルを前もってデータファイルディレクトリのdataディレクトリに作成する。カウンターを提供するサイトのドメイン、ディレクトリ、ファイルを確認し、domain_directory_file.datという形でデータファイルを作ると管理しやすい。

 ページを取り付けたいページに、

<IMG SRC="http://<カウンターサイトのドメイン>/<カウンターを置くディレクトリ>/Count.cgi?ft=0&df=domain_directory_file.dat&dd=E">

と記述すると、カウンターが挿入される。「&dd=E」の部分を書き換えることで、カウンター画像などを変更することができる。設定については付属されている説明書やホームページを参照のこと。


●自分で設置したカウンターではカウンター画像を変更できる

 これらのカウンターは基本的に「0」~「9」の10個の画像を利用しているので、カ
ウンターの画像を提供しているサイトなどから画像をダウンロードして使ったり、自分で画像を作ったりすれば、自分の好みのカウンターができあがる。別のカウンターに標準で入っている画像やカウンターサービスで提供している画像を使うことも可能だが、カウンター画像にも作者の著作権があるので、著作権フリーであることを確認して利用しよう。
 最後に紹介した「Count Release 2.5」の場合は、zero.gif~nine.gif、colon.gif、am.gif、pm.gif、comma.gif、dash.gif、d.fig、h.gif、m.gif、s.gifを用意し、mkstripでstrip.gifを作成して利用する(extdgtsで展開できる)。digitsディレクトリに例えばFディレクトリを作成しそのstrip.gifを置いておけば「&dd=F」として利用できる。

●カウンターを設置したら…

 カウンターを設置すれば、閲覧者もアクセス数が把握できる。0に近ければ「人気のないサイトだな」ということになり、数が大きいほど「人気があるサイトだ」と思われる。サイトによっては「10,000」からカウントするところもあるようだが、コンテンツが豊富でない場合には「人気がある」と思われるのではなく、「なぜ人気があるんだ?」と不思議がられるだけだ。
 そのページのアクセス数を増やす第一の方法は、そのページがあることを多くの人に知らせることだろう。Yahoo!などの検索サイトに登録したり、メーリングリストやニュースに投稿するときに署名にURLを明記しておくことで、アクセスする人は少し増えるだろう。
 ただし、アクセスする人がいても、コンテンツが豊富でなければ2度目のアクセスは望めないのだ。やはり毎日見に来たくなるようなコンテンツが必要になるだろう。
 また、トップページにカウンターを付けることが多いが、検索エンジンからくる場合など、必ずしもトップページから閲覧するとは限らない。そこで、すべてのページにトップページへのリンクを貼っておこう。トップページにアクセスし直してくれる場合も多く、アクセスの増加に繋がるかもしれない。
 このほかさまざまな方法によりアクセス数を増やすことができるが、どんなアクションを行なうとどのくらいアクセス数が増えるかなど、アクセスの傾向を毎日確認しておくとよいだろう。

('99/7/19)

[Reported by ymasa@wizvax.net / Watchers]


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