■URL
http://free-music.com/petition/art2sign.html
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音楽愛好家のグループ、Musician United、TIMPANI、FREE-MUSIC.comは21日、暗号化されていない音楽の自由を尊重して欲しい旨を訴えるべく「Art-To-Heart Open Music format Initiative」を発足させた。
SDMIは、大手レコード会社や家電メーカーが集まって著作権を保護した音楽配信の仕様を策定している業界団体。
これら音楽愛好家のグループは、SDMIが導入されれば、SDMI互換ファイルを作成するためにライセンス料を請求され、またSDMIがMP3などのオープンフォーマットをサポートしないことで、結果として独立系アーティストの音楽活動を阻む結果となることを懸念している。
さらに米国の法律で定められている著作権物の「公正使用」権が阻まれるのではないか、とも言っている。公正使用権とは、著作物を引用するときに限って出所を明示して使用する権利のこと。米国最高裁の判例では「どの個人も『公正使用』のために著作物を再現することが出来る。著作権者はその使用に限り、独占的な権利を持たない」と述べられている。しかしSDMIの仕様では、こうした使用をも監視する仕組みが盛り込まれていると彼らは主張している。
こうしたことをふまえてArt-To-Heartでは、著作物の公正使用を認め、MP3などのオープンフォーマットをサポートするようにベンダーに働きかけていく。またこのことは同時にSDMIが著作権保護音楽を配信することを阻むものではないとも明記している。そしてこの運動に賛同する人にオンラインで署名して欲しいと呼びかけている。
このように議論のあるSDMIだが、SDMIは先頃ポータブル機器における著作権保護音楽に関する仕様書を公開した。しかし、スムーズに音楽業界がSDMI機器に移行するのを目的として、最初の段階ではMP3などがサポートされる見通しとなっている。逆にそのことが「SDMIの仕様には十分な効力がない」などと一部の人たちに批判される原因ともなっている。
('99/7/22)
[Reported by taiga@scientist.com]