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【事件】

米司法省やFBI、海賊版ソフトウェアの取り締まりを強化

■URL
http://www.usdoj.gov/opa/pr/1999/July/323civ.htm

 米司法省、米連邦捜査局(FBI)、米関税局は23日、米国および海外においてソフトウェアの海賊版や知的財産の偽造品を一斉に取り締まる計画を発表した。ニューヨーク・ニュージャージー大都市圏、サウスフロリダ、カリフォルニアのハイテク地帯、ボストン大都市圏を捜査の対象とし、一致協力して取り締まる。これらの対象地域には港があり、海賊版の輸出入が重要な問題となるためだ。

 米国内に対しては、検事、FBI、関税局が対象地域での取り締まりを強化する。米国外に対しては、連邦政府の省や関税局などが、技術的な援助や教育を強化できるよう、FBIと司法省がサポートする。さらに、貿易各国が確固とした知的財産法を制定する場合や、偽造問題に直面した場合のための支援を行なう。

 関税局は、知的財産犯罪の新しいパターンを米国および海外で収集、分析し、広めるための予算を議会に要求している。同局は、知的財産法を精力的に執行し、不正なコピー製品を妨げることで、米国産業を保護してきたと語っている。1998年度には、約7,600万ドル分の不正コピーを押収した。

 司法省が6月に発表した報告によると、著作権と商標産業は、米国産業において、インターネット関連の電子商取引に次いで、2番目の成長分野となっている。Business Software Alliance(BSA)が先月発表した報告によると、1998年にはソフトウェア業界だけで270万人の雇用と2億8,200万ドルの税収を生み出した。しかし、著作権と商標産業は、米国および海外での、インターネットが容易にした海賊品や偽造品のオンライン配布が、この重要な経済分野における成長の脅威になっていると指摘。BSAは、ソフトウェアの海賊版により、1998年には米国だけでも10万9,000人の雇用と9億9,100万ドルの税収が失われたと報告している。

('99/7/26)

[Reported by Hiroyuki Et-OH]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp